がん化学療法時の鼻症状にローズゼラニウムオイル?
Rose geranium in sesame oil nasal spray: a treatment for nasal vestibulitis?

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
BMJ Supportive & Palliative Care
年月
September 2018
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開始ページ
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背景

抗がん剤の副作用の一つである鼻前庭炎症状には有効手段が少ない。Mayo ClinicのCathcart-Rakeらは、化学療法を受け、ごま油ベースのローズゼラニウムオイルの鼻スプレーを処方された40名の乳がん患者の医療記録・アンケート結果に基づき、同オイルの鼻前庭炎への影響を評価した。参加者の58%がタキサン系抗がん剤を使用していた。

結論

アンケートでは出血(90%)・乾燥(86%)・疼痛(81%)・痂皮(67%)・びらん(52%)等症状が報告され、これはカルテ記録より多かった。患者の55%が中等度の、40%が劇的または完全な症状改善を報告した。ほとんどの患者で忍容性に問題はなかった。

評価

このような化学療法の「軽度の」副作用に関しては医師の指導はほとんどなく、補完代替医療のポテンシャルの高いテーマである。パイロット試験の役割を果たしており、前向RCTによるガイドライン推奨への径も開いた。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies