短期妊娠間隔のリスクは母体年齢によって違うか
Association of Short Interpregnancy Interval With Pregnancy Outcomes According to Maternal Age
背景
妊娠間隔18ヵ月未満が有害な妊娠アウトカムのリスク増に関連するとされているが、このリスクは母体年齢によって違うのではないか。Harvard T. H. Chan School of Public HealthのSchummersらは、人口集団ベースコホート研究にこの問題を検討した(n=123,122、148,544妊娠)。
結論
妊産婦死亡・重度障害については、35歳以上で短期妊娠間隔がより高リスクだった(6ヶ月:0.62% vs. 18ヶ月:0.26%)が、20〜34歳では有意差がなかった。胎児・乳児の有害アウトカムリスクは、母体20〜34歳で2.0%(6ヶ月) vs. 1.4%(18ヶ月)、35歳以上で2.1% vs. 1.8%であった。自然早産リスクは、20〜34歳で5.3% vs. 3.2%、35歳以上で5.0% vs. 3.6%であった。他の有害アウトカムに母体年齢による有意差はなかった。
評価
短期間の妊娠期間リスクと母体年齢の関連を評価したはじめての研究である。著者らの結論は、年齢層に関わらず何らかのリスクがあり、18ヶ月以上空ければ大丈夫、ということである。米国では、30歳以上で初産の場合、次回妊娠までの間隔が短いという(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23743455)。