免疫チェックポイント阻害薬の致死的有害事象は少なく、治療初期に発生する
Fatal Toxic Effects Associated With Immune Checkpoint Inhibitors: A Systematic Review and Meta-analysis

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Oncology
年月
September 2018
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背景

免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による致死的有害事象は少ないとされている。Vanderbilt UniversityのWangらは、ICI(抗PD-1/PD-L1抗体薬・抗CTLA-4抗体薬)の致死的毒性作用に関して、WHOの薬物動態データベースVigilyze、3ヶ国7研究機関の患者データ、および2003〜2018年実施の112研究の系統レビュー・メタ解析をおこなった。一次アウトカムは、ICI関連毒性のタイミング・スペクトル・アウトカム・発生率である。

結論

有害事象による致死率は、0.3〜1.3%であった。致死的毒性作用は、治療コース早期に起こる傾向があった(単独療法で40日、併用療法で14.5日)。

評価

「普通の薬」になってきたICIの致死的有害事象に関する最大規模のメタ解析である。致死事象はまれで治療コースのかなり初期に発生することが確認された。患者は免疫療法は副作用が少ないと考える傾向があり、症状の訴えが少ないと言われる。症状の理解に関する患者教育の取り組みがなされており、オンコロジーナースの役割は重要である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies