EHRベース・看護師主導の高血圧薬服用管理は無益
Effect of Electronic Health Record-Based Medication Support and Nurse-Led Medication Therapy Management on Hypertension and Medication Self-management: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Internal Medicine
年月
August 2018
178
開始ページ
1069

背景

EHR(Electronic Health Record)ベースの看護師主導高血圧薬服用管理で患者の血圧は改善するか。Northwestern UniversityのPersellらは、3剤以上服薬している高血圧患者794名を、EHRベースツールによる投薬管理(EHR単独)、看護師主導の患者教育と組み合わせたEHR+教育、および通常ケアに割り付けるクラスターRCTを行った。一次アウトカムは、12ヶ月後の収縮期血圧である。

結論

EHR管理単独にもEHRへの看護師による教育併用にも一次アウトカム効果を認めなかった(各3.6 mmHg高値および5.6 mmHg低値)。両介入とも服薬管理(medication reconciliation)を改善したが、アドヒアランスや長期的な服用必要性の認識には改善がなかった。

評価

当然改善するという仮説の下でのRCTだが、意外な結果となった。著者らは、EHRツール上の副作用情報への注意が、勝手に薬を減らしたり止めたりすることの動機付けとなっている可能性がある、と興味深い推測を行っている 。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies