医師と看護師のコミュニケーションを改善する人類学的ビデオアプローチ
Formative evaluation of the video reflexive ethnography method, as applied to the physician-nurse dyad

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
BMJ Quality & Safety
年月
July 2018
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開始ページ
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背景

看護師と医師は、患者のケアに関して異なる角度からアプローチするため、相互理解・コミュニケーションが難しいことがある。University of MichiganのManojlovichらは、看護師と医師のコミュニケーションを検討し、ビデオを用いてフィードバックを行いコミュニケーション改善を図るために、video reflexive ethnography(VRE)の実行可能性・受容性・有用性を評価する小規模パイロット研究を行なった。看護師と医師は個別にビデオを見てコメントし、コメントを追加したビデオを一緒に見る。

結論

VREプロセスは実行可能で、コミュニケーション評価・改善に有用であった。コミュニケーション障壁を説明するいくつかのテーマが同定された。障壁の一つは、看護師に医師に真実を伝えることを躊躇させる病院の階層構造である。良好なコミュニケーションでは、両者の身体言語が鏡映され、緊張関係では、両者の身体言語は同期していなかった。

評価

興味深い人類学的アプローチである。看護師は希望やニーズを直接表現することを避けて間接的に伝え、他方、医師はしばしば看護師の要求を軽視し、明確化を求めることなく次の議題に移っていたことが記録されていたという。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies