がん看護研究を初めて包括的にレビュー
A scoping review of trials of interventions led or delivered by cancer nurses
背景
がん看護師によりデザインまたは実行されたがん患者(PABC)への介入研究が増えてきている。英国Cardiff UniversityのKellyらは、2000~2016年に公刊された22,450件のがん看護に関するRCT・準RCT・CBA(前後比較研究)のレビューを行った。
結論
エビデンスの統合に値する研究は214件で、大部分はヨーロッパ(79件)・米国(74件)で実施されたものだった。介入は、予防・リスク軽減・サバイバーケアと全体にわたって行われ、大部分が治療中に実施されていた(137件)。131件に指導・カウンセリングの要素があった。介入対象癌は主に乳癌・前立腺癌で、脳腫瘍・肉腫また他の希少癌の研究はなかった。ほぼすべてが看護師主導研究だったが、研究の質は未だ貧弱である。
評価
看護師主導の看護介入研究は今世紀に入り増えてきており、がん看護は最も活発な領域の一つである。これはEONSプロジェクトRecognising European Cancer Nursing(RECaN)によるがん看護研究の初の包括的レビューで、ランドマークとなる。量的増加が質的向上につながることが期待される。