ギリシャで改良型早期警告システム(MEWS)導入を検討
The value of the Modified Early Warning Score for unplanned Intensive Care Unit admissions of patients treated in hospital general wards
背景
一般病棟での急性患者重症度評価ツールMEWS(改良型早期警告システム)による臨床指標でICU入室後のアウトカムを予測できるか。ギリシャUniversity Hospital of HeraklionHeraklionのSfakianakisらは、2013~2014年に一般病棟からICUに移った患者153名を対象として、ICU入室前20時間から4時間毎のMEWS値(5項目)とICU入室後のアウトカムの関連を解析した。患者は一般病棟入院後24時間以内に重篤有害事象(SAE)が発生し、ICU予定外入室した。
結論
最も頻繁なSAEは、急性呼吸不全(39.9%)・敗血症ショック(20.3%)であった。MEWSはICU入室20時間から徐々に増加しており、ほとんどの患者はICU入室前4時間にはカットオフ値の7以上に達していた。直近のMEWSとICU死亡率・滞在期間との間に有意な関連性がみられた。
評価
呼吸回数・心拍数・収縮期血圧・AVPU・体温・尿量といった基本指標によるMEWSは、看護師と医師が簡潔な共通言語で急性患者評価を共有することができ、米国やヨーロッパで広く採用されているが、ギリシャではまだ広まっていない。ICU自体が少なく、トリアージにも利用する意図の研究である。