婦人科手術での感染発生率を下げるためのシステムアプローチ
Decreased Surgical Site Infection Rate in Hysterectomy: Effect of a Gynecology-Specific Bundle

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Obstetrics & Gynecology
年月
June 2018
131
開始ページ
991

背景

周術期におけるチームベースの感染症予防バンドルの導入は、婦人科手術患者の手術部位感染(SSI)率を低下させるか。Yale School of MedicineのAndimanらは、周術期における手術部位感染症予防バンドル(手術前のクロルヘキシジンワイプ・無菌的手術準備の標準化・抗菌薬投与の標準化・手術中の正常体温維持・ドレッシング材のメンテナンス・プロトコルに反した場合の関係者間の直接フィードバック)を子宮摘出術に先導的に導入し、SSI発症率・入院期間・30日後再入院率への影響を評価した。バンドルは1.5年間で段階的に実装され、完全な実装後1年間調査した。

結論

SSI発症率は、プレフルバンドルでの4.51%からフルバンドル後での1.87%にまで低下した。完全施行後に手術を受けた患者は、完全施行前手術患者よりもSSI発症のオッズが半減した(aOR:0.46)。

評価

アドホックに行われていた周術期感染症コントロールの様々な方法を客観化し、特に医師-看護師間で共有する新しい試みで、前後比較ながら有効データを出した。トップクラス医療施設での経験だが、施設レベルに応じて修飾して応用できる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies