救急受診高齢者を移行ケア看護師が評価すると
Geriatric Emergency Department Innovations: Transitional Care Nurses and Hospital Use
背景
救急(ED)受診した高齢者を評価して入院させるか帰宅させるかを決める、transitional care(移行ケア)看護師(TCN)の存在は有益か。Icahn School of Medicine at Mount SinaiのHwangら(GEDI WISE)は、2013〜2015年に3施設のEDを受診した高齢患者へのTCNによるケアを後向評価した(n=57,287)。一次アウトカムは、ED訪問当日の入院率である。
結論
TCNは来院患者の約10%を評価した(認知機能・せん妄・興奮・機能障害・転倒リスク・介護者の緊張等)。TCNは一次アウトカムに対し有益だった。入院率は9.9%減少し、30日間の再入院のリスクも減少した一方、2施設で72時間内のED再診率が各1.5%・1.4%増加した。
評価
患者を複雑化した医療シーンのなかでガイドするTCNには、特に不要な入院を減らす役割が期待されている。この6万例の検討結果は「有意義」ということだが、未だ少数の患者しか評価していない。