夜間低用量デクスメデトミジンでICUせん妄を予防
Low-dose Nocturnal Dexmedetomidine Prevents ICU Delirium: A Randomized, Placebo-controlled Trial

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine
年月
March 2018
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開始ページ
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背景

呼吸抑制の少ないデクスメデトミジンの優れた鎮痛・鎮静作用が認知されてるが、ICUせん妄への効果はどうか。カナダMcGill UniversityのSkrobikらは、ICU 2施設において、夜間の低用量デクスメデトミジン静注が成人患者のせん妄を予防し、睡眠を改善するかどうかを検証するRCTを行った(n=100、対照:プラセボ)。せん妄はICU入院期間中12時間ごとにICDSCによって評価し、睡眠は毎朝LSEQによって評価した。

結論

デクスメデトミジン群はプラセボ群と比較して、ICU滞在期間中のせん妄発症が少なく(80% vs. 54%)、痛みのある場合重症化する可能性がより低かった。睡眠の質、低血圧・徐脈の発生率、入院期間、死亡率には差がなかった。

評価

オピオイドを回避する効果もあり、アメリカでは有力な薬となりえる。著者らは、せん妄リスクが高い患者に使用すべき、としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies