女性がん患者を介護する男性のニーズとは
Perceived Needs, Preparedness, and Emotional Distress of Male Caregivers of Postsurgical Women With Gynecologic Cancer

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Oncology Nursing Forum
年月
March 2018
45
開始ページ
197

背景

女性がん患者の術後における男性介護者の経験とニーズは。Case Western Reserve UniversityのMazanecらは、乳がん患者の入院後48〜72時間および退院後5〜7日以内における、男性介護者のニーズ(Comprehensive Needs Assessment Tool for Cancer Caregivers[CNAT-C])、介護の心構えができていること(Preparedness for care-giving scale[PCGS])と感情的苦痛(National Comprehensive Cancer Network Distress Thermometer)の関連を評価した(n=50、平均年齢60.64歳)。

結論

両時点で、男性介護者によるニーズが多かったのは、医療従事者との交流と情報であった。介護の心構えができていることと感情的苦痛との関連は示されず、入院中の家族・社会による支援のみに関連していた。退院後30日以内の再入院率は、いずれの時点でも介護の心構えができていること、または感情的苦痛に関連していなかった。病院施設・サービスにおけるニーズ増は、再入院率増加に関連していた。さらなる検討を必要とされた男性介護者サブグループの特性は、若年・未婚・在職中・低所得だった。

評価

女性患者の男性介護者が医療チームとの意思疎通や情報の必要としている結果は、他研究でも示されている(https://doi.org/10.1007/s00520-014-2529-0、https://doi.org/10.1016/j.ejca.2015.06.129)。米国では、介護者を医療記録に記録する、退院時期を介護者に通知する、自宅での医療行為についての指示する、といったことを義務付けるCaregiver Advise Record Enable法が30州以上で制定されている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies