カナダ看護師の身体活動量と心血管代謝ヘルス
Influence of the Workplace on Physical Activity and Cardiometabolic Health: Results of the Multi-Centre Cross-Sectional Champlain Nurses’ Study
背景
看護師の労働環境が身体活動量および心血管代謝ヘルスに与える影響は。カナダUniversity of OttawaのReedらは、ActiGraphで測定した身体活動量・職場環境(PWE)スケール・国際標準化身体活動質問紙環境尺度(IPAQ)・身長・体重・胴囲・血圧・心拍数・BMIデータを検討した。看護師の5年間の心血管系リスクは、Harvard Scoreを用いて評価した(n=410、14施設)。
結論
10分以上中等度以上の身体活動の平均は96 m/w で、ガイドライン推奨身体活動量を満たした看護師は23%であった。10分以上中等度以上の身体活動量は、8時間シフト対12時間シフトで16 vs. 10 m/d、固定シフト対ローテーションシフトで15 vs. 12 m/d、パートタイム対フルタイムで29 vs. 13 m/dであった。PWE平均値は2.4で、PWEと10分以上中等度以上の身体活動との間には関連はなかった。PWEは、8時間・固定シフト・都市病院勤務でより良好だった。固定シフト対ローテーションシフトの収縮期血圧は、中央値114 vs. 112 mmHgだった。勤務地が郊外の看護師は都市部勤務よりBMI・胴囲が大きかった。身体活動量(軽〜高度)・勤務時間・シフトの種別・勤務状況・勤務地と、心血管リスクスコアに有意差はなかった。
評価
かなり行われている看護師健康調査である。国ごとにも事情は大きく異なると見られ、著者らは「カナダの看護師は不活発で心血管代謝ヘルスが良くない」としている。