授乳はT2D発症リスクを半減する
Lactation Duration and Progression to Diabetes in Women Across the Childbearing Years: The 30-Year CARDIA Study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
JAMA Internal Medicine
年月
January 2018
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開始ページ
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背景

母乳育児期間と糖尿病(DM)発症リスクにはどのような関連があるのか。Kaiser PermanenteのGundersonらは、Coronary Artery Risk Development in Young Adults(CARDIA)研究の1986〜2016年のフォローアップデータに基づき、授乳とDMの発生・進行との関連を評価した(n=1,238)。メインアウトカムは、1000人年あたりのDM発症率である。

結論

DM発症率は、1000人年あたり6.6例で、GDのあった妊婦で高かった(18.0 vs. 5.1)。授乳期間はDM発症率と強く逆相関していた。Relative hazards(RH)は、0〜6ヶ月以上で0.75、12ヶ月以上で0.52、12ヶ月超 で0.53だった。

評価

示唆されていた関連(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21348815)を、大保険会社の堅固な長期データで確定した。T2D発症機構探求の新しい方向を示すだけでなく、授乳の健康有益性という広汎な主題にも新たな道を開いている。著者らは「社会は母親ができるだけ長く母乳育児できるよう支援すべき」としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies