クレアチンサプリメントの副作用は「心配なし」
Safety of creatine supplementation: analysis of the prevalence of reported side effects in clinical trials and adverse event reports
背景
クレアチン(Cr)サプリメントは一般に忍容性が高いとされるが、副作用の逸話的報告が依然存在する。
アメリカTexas A&M UniversityのKreiderらは、Crに関する685件(Cr摂取12,839名、プラセボ13,452名)の臨床試験から報告された副作用、worldwide adverse event report(AER)データベース、ソーシャルメディアの感情分析を評価し、副作用の有無と頻度を解析した。
結論
最長14年におよぶ研究の95%で、クレアチンは平均12.5g/日を約65日間投与されていた。副作用報告率はプラセボ群とCr群で有意差がなかった。胃腸問題や筋肉のけいれんはCr群でわずかに報告研究数が増えたが、参加者全体では有意差はなく、腎機能を含む他の副作用にも差はなかった。AERデータベースや感情分析でも、Crの副作用への言及は極めて稀であった。
評価
Crサプリメントはサプリメント中最も人気の高いものの一つで、特にスポーツ選手に好まれているが、副作用のリスクが高いという主張も強かった。685件の研究の統合で、「心配ない」という結論を出したが、この論文自体は標準的なメタアナリシスではなく、対象研究の質に関しては言及していない。なお、感情分析で、Crに強い認識を持つ層ではやや否定的な見方が優勢であった、という面白い観察を報告している。