高齢肥満者の減量時のウェイトベストは無益:INVEST in Bone Health試験
Weighted Vest Use or Resistance Exercise to Offset Weight Loss-Associated Bone Loss in Older Adults: A Randomized Clinical Trial
背景
高齢肥満者の減量は骨量減少から骨折リスクを高めるが、減量に伴う骨量減少対策としてのウェイトベスト(Weighted Vest)の効果は。
アメリカWake Forest UniversityのBeaversら(INVEST in Bone Health)は、肥満高齢者150名を対象に、ウェイトベストによる体外からの体重負荷(WL+VEST)が、減量のみ(WL)、または減量とレジスタンストレーニング(WL+RT)併用と比較して、骨の健康に与える影響を評価する12ヶ月間の単盲検RCTを行った。
一次アウトカムは、CTによる骨梁体積骨密度(vBMD)および二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)による股関節全体の面積骨密度(aBMD)の12ヵ月間の変化であった。
結論
全群で9.0%〜11.2%の有意な減量を達成した。WL+VEST群において、ウェイトベストは平均7.1時間/日で、減量の78%を補った。WL+RT群は71.4%のセッションに参加した。12ヵ月後、全治療群で股関節vBMDが1.2%〜1.9%有意に低下し、WL+VEST群とWL群間に差はなく、WL+VEST群はWL+RT群に非劣性であった。同様の結果が股関節aBMDでも確認され、ウェイトベストの骨量減少抑制効果は認められなかった。
評価
高齢者の減量に伴う骨量減少は、荷重低下により骨折リスクを高める。この荷重低下を外部から補うウェイトベストが骨保護に有効である可能性が先行研究で示唆されていた(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8518768、https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9467434、https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10995045)。
ウェイトベストが減量単独より骨の健康を維持し、RT併用と同等の効果がある、という仮説を検証したが、否定された。著者らは、さらなる代替・補完戦略が必要である、としている。