幼少期からの身体活動やスクリーンタイムは青年期のストレスやうつ症状と関連する
Childhood Lifestyle Behaviors and Mental Health Symptoms in Adolescence
背景
幼少期から青年期にかけての累積的なライフスタイル行動は、青年期の精神衛生に関連するか。
フィンランドUniversity of JyvaskylaのHaapalaらは、同国6〜9歳のPhysical Activity and Nutrition in Children(PANIC)参加者の8年間の追跡調査を行い、幼少期から青年期までのの累積身体活動(PA)・座位行動(SB)・睡眠・食事の質・スクリーンタイム(ST)と青年期のストレスや抑うつ症状との関連を分析する前向コホート研究を行った(n=187)。
結論
ST、特にモバイル デバイスの使用に累積的にさらされた時間が長い子供は、ストレス(標準化回帰係数[β]=0.28)と抑うつ症状(β=0.33)のスコアが高かった。自己申告および監督下のPA量は、ストレス(β=−0.15と−0.15)と抑うつ症状(β=−0.17と−0.14)と逆相関していた。
評価
幼少期から思春期にかけてのスクリーンタイム増がメンタルヘルスにネガティブであることには、すでに多くの研究があり、系統レビューもされている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37081557/)が、この研究は、最長の追跡期間による確認である。次の段階は、スクリーンタイム削減介入の効果・安全性を検証するRCTとなる。なお、PAは、軽度では、自尊心を高めたり、肯定的なフィードバックを受け取ったりする機会が得られない可能性があり、一定の強度が必要である。