閉経後早期女性へのゾレドロネート投与による椎体骨折予防は、5年毎2回でよい
Fracture Prevention with Infrequent Zoledronate in Women 50 to 60 Years of Age
背景
閉経後女性の骨折予防のためのゾレドロン酸の標準的投与間隔は12〜18ヵ月毎だが、頻度を低減できないか。
ニュージーランドUniversity of AucklandのBollandらは、腰椎・大腿骨頸部・股関節いずれかの骨密度Tスコアが0未満−2.5以上である閉経後早期の50〜60歳の女性1,054名を対象に、5年間隔化の可能性を検証するRCTを行った。参加者をベースラインと5年目にゾレドロン酸を投与する群(ゾレドロン酸-ゾレドロン酸)、ベースラインでゾレドロン酸を投与し5年目にプラセボを投与する群(ゾレドロン酸-プラセボ)、両時点でプラセボを投与する群(プラセボ-プラセボ)に割り付けた。
一次エンドポイントは形態計測による椎体骨折であった。
結論
ゾレドロン酸5年間隔投与の一次エンドポイント効果を認めた[発生は、ゾレドロン酸-ゾレドロン酸群の6.3%、ゾレドロン酸-プラセボ群の6.6%、プラセボ-プラセボ群の11.1%であった(ゾレドロン酸-ゾレドロン酸 vs. プラセボ-プラセボの相対リスク[RR]0.56、ゾレドロン酸-プラセボ vs. プラセボ-プラセボのRR 0.59[p=0.08])]。脆弱性骨折・全骨折・重大骨粗鬆症性骨折のRRは、ゾレドロン酸-ゾレドロン酸 vs. プラセボ-プラセボで各0.72・0.70・0.60、ゾレドロン酸-プラセボ vs. プラセボ-プラセボで、各0.79・0.77・0.71であった。
評価
ゾレドロン酸の有益性が確定されている中で、有効下限閾値を探る目的で行われたRCTであった。10年にわたる追跡で、5年間隔戦略が可能であることを証明した。広汎な人口集団を対象とするジェネリック薬による低コストの一次予防、という新しい戦略の可能性を開く重要なエビデンスである。