産後女性の腹圧性尿失禁への骨盤底筋トレーニングに在宅加圧バイオフィードバックを追加
Pressure-Mediated Biofeedback With Pelvic Floor Muscle Training for Urinary Incontinence: A Randomized Clinical Trial
背景
産後女性の腹圧性尿失禁(SUI)の第一選択治療として、骨盤底筋(PFM)トレーニング(PFMT)が強く推奨されているが、さらなる利点をもたらす可能性のある補助治療は。
中国Peking Union Medical College HospitalのSunらは、参加者452名(年齢中央値34歳、出産からの経過期間の中央値 50日)を対象に、PFMTの補助治療法としての在宅加圧バイオフィードバック(BF)の有効性をPFMT単独と比較する非盲検RCTを行った。一次アウトカムは、3ヵ月間の監督下でのPFMT後の尿失禁の重症度で、ICIQ-UI SFによって評価した。
結論
一次アウトカムにおいて、介入群が対照群より優った(3.00 vs. 2.00ポイント)。また、介入群は対照群より治癒率(20.2% vs. 8.7%)・改善率(59.2% vs. 44.5%)が高く、PFM強度の有意な増加もみられた。主観的遵守と客観的遵守の間に有意に高い相関関係がみられた。両群ともベースラインと比較してQOLが向上したが、群間に有意差はなかった。
評価
同等の結果を出した台湾研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36362651/)と軌を一にするもので、SUI女性に対するBFおよび電気刺激補助PFMTの有効性を確認した。なお、ここでの有効性結果は、ベースラインで軽度・中等度SUIであった参加者への効果によるもので、重度SUIの参加者には無効であった、という。