好酸球性喘息に超長時間作用型抗IL-5抗体薬depemokimab登場:SWIFT試験
Twice-Yearly Depemokimab in Severe Asthma with an Eosinophilic Phenotype
背景
Depemokimabは、新規超長時間作用型抗IL-5抗体薬である。
イギリスUniversity of OxfordのPavordら(SWIFT-1・SWIFT-2)は、中〜高用量の吸入コルチコステロイドによる標準治療にもかかわらず、増悪病歴がある好酸球性喘息患者792名を対象として、同薬の有効性・安全性を評価する第3相RCTを行った(対照:プラセボ, 52週)。投与回数は0週目と26週目の2回、一次エンドポイントは、52週の治療期間での年間喘息増悪率(AAER)である。
結論
SWIFT-1・SWIFT-2共にdepemokimabの一次エンドポイント効果を認めた(SWIFT-1でrate ratio(RR)0.4、SWIFT-2でRR 0.52)。いずれの試験でも、SGRQスコアのベースラインからの変化に群間有意差はなかった。有害事象発現率にも群間差はなかった。
評価
GSKの創薬である。IL-5・IL-5R標的化薬の効果はすでに認められており、投与回数を激減させうる点が新しい。SWIFT-1・SWIFT-2の統合解析では、実薬群では、入院または救急外来受診を必要とする臨床的に有意な増悪も72%減少した(RR 0.28)という。ただし、小児の参加は少なく、小児への効果・安全性に関しては別試験が必要である。