「週末だけの運動(Weekend Warrior)」は多くの疾患の予防に有益
Associations of “Weekend Warrior” Physical Activity With Incident Disease and Cardiometabolic Health

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Circulation
年月
September 2024
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開始ページ
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背景

近年、ガイドライン推奨運動量であれば、習慣的運動(Regularly Active: RA)でなく、週末1〜2日だけの運動(Weekend Warrior: WW)でも良いとわかってきたが、WWの心代謝性疾患を含む多様な疾患に対する影響は。
アメリカBroad Institute of MIT and HarvardのKhurshidらは、UK Biobankの前向コホート研究の参加者89,573名データを用いて、身体活動パターンと16疾病単位678疾患の発症率との関連を分析した。参加者は手首に加速度計を装着し、1週間の総身体活動と様々な運動強度に費やした時間を記録した。
参加者の身体活動パターンを、ガイドライン(中強度の運動を1週間に150分以上)に基づく閾値を使用して、WW・RA・非活動(inactive)に分類した。

結論

WWとRAは、非活動の場合と比較して、それぞれ200以上の疾患の発症リスクが低いことに関連していた。最も強い関連性が認められたのは、高血圧(平均6年間でWWで23%、RAで28%リスク低下)・糖尿病(43%・46%)等の代謝性疾患であった。WWとRAを比較した場合、効果が有意に異なる条件はなく、活動をサンプルの中央値(週230.4分以上の中等〜強度の運動)で閾値設定した場合も、観察結果は同様であった。

評価

Broadにより初めて行われたWWの効果に関する詳細分析である。著者らは、WWとRAの利点は同様で、重要なのは活動パターンではなく、活動総量である可能性が高い、とし、これを検証する前向RCTを提唱している。人々に、自分の好みの運動パターンを選択することを促す結果である。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy