再発性・難治性慢性移植片対宿主病にCSF1R拮抗薬axatilimab登場:AGAVE-201
Axatilimab in Recurrent or Refractory Chronic Graft-versus-Host Disease
背景
Axatilimabは、新規コロニー刺激因子1受容体(CSF1R)拮抗抗体薬である。
ドイツUniversity Hospital RegensburgのWolffら(AGAVE-201)は、、再発性/難治性慢性移植片対宿主病(GVHD)患者241名を対象として、同薬3用量の有効性・安全性を評価する第2相RCTを行った。
一次エンドポイントは、最初の6サイクルにおける全奏効(完全奏効または部分奏効)である。
結論
Axatilimab全用量で一次エンドポイントが達成された(0.3 mg・1 mg・3 mgで、各患者の74%・67%・50%に全奏効)。60%・69%・41%の患者で、修正Lee症状評価尺度の5点超の低下がみられた。一般的な有害事象は、CSF1R阻害に関連する用量依存性で一過性の臨床検査値異常であった。投与中止に至った有害事象発現率は、0.3 mg群で6%であった。
評価
Syndax・Incyte創薬のファーストインクラス薬で、決め手のない病態への新オプションとして、FDAは直ちに承認した。特発性肺線維症(IPF)への効果を評価する第2相試験(NCT06132256)等も行われており、適応拡大の可能性も大きい。