早期発症重症HDFNへのnipocalimab、第3相へ:UNITY試験
Nipocalimab in Early-Onset Severe Hemolytic Disease of the Fetus and Newborn
背景
Nipocalimabは、新規FcRn(現在既知の唯一の経胎盤型IgGトランスポーター)標的化抗体薬で、胎児・新生児の早期発症重症溶血性疾患(HDFN)に対する効果が期待されている。
アメリカDell Children’s Medical CenterのMoiseら(UNITY)は、同疾患再発高リスク妊婦13名を対象に、妊娠14〜35週におけるnipocalimab静注の効果・安全性を評価するオープンラベル単一群試験を行った。一次アウトカムは、在胎32週以降の生児出生(胎児輸血なし)である。
結論
一次アウトカムは参加者の54%で発生し、胎児水腫の発症はなかった。46%が出生前輸血と新生児輸血を必要としなかった。6名が胎児輸血を受けた(5名が在胎24週以降、1名が在胎22週5日[死亡])であった。妊娠12名が生児出生であった(分娩時の在胎期間の中央値:36週4日)。生児12名中1名が交換輸血1回と単純輸血1回を受け、5名が単純輸血のみを受けた。
Nipocalimab投与により、母体臍帯血中の同種抗体力価とIgG濃度が低下した。母子ともに異常な感染症(unusual infection)はなかった。重篤有害事象は、HDFN・妊娠障害・早産であった。
評価
ユニークな抗IgG抗体薬で、重症筋無力症では第3相に達している(Johnson & Johnson、Janssen)。現在HDFNの初期治療オプションは血漿交換と免疫グロブリン(IVIG)しかないが、血漿交換は難処置であり、IVIGは非特異的で、力価がnipocalimabの1/1000という。効果・安全性が証明されれば画期的オプションとなりえ、現在第3相AZALEA試験が進行中である。


