先天性血栓性血小板減少性紫斑病に組換えADAMTS13登場:cTTP試験
Recombinant ADAMTS13 in Congenital Thrombotic Thrombocytopenic Purpura
背景
先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)は、ADAMTS13の遺伝的欠損に起因する。
イギリスUniversity College LondonのScullyら(cTTP)は、48名の同患者を対象として、新規組換えADAMTS13の6ヵ月予防的投与の効果・安全性を検証する第3相非盲検化クロスオーバーRCTを行った(対照:標準療法)。一次アウトカムは、急性TTPイベントである。
結論
組換えADAMTS13の予防的投与により、一次アウトカムイベントは完全に抑制された(対照群では1件発生)。有害事象は、組換えADAMTS13群の71%、標準療法群の84%で発生した。組換えADAMTS13による治療中に、中和抗体は出現しなかった。
評価
Takedaの創薬で、疾患自体の稀少性のため非盲検化を余儀なくされた小規模試験だったが、ここでのデータにより、FDAはすでに昨年使用を承認した。より患者の多い免疫性TTP(iTTP)への応用可能性の検証が直近の課題だが、NEJMは早くもその有効性を示唆する短報を掲載している(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2402567)。


