好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)で、ベンラリズマブはメポリズマブに非劣性:MANDARA試験
Benralizumab versus Mepolizumab for Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis
背景
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は好酸球性炎症を特徴とする血管炎で、抗IL-5受容体α抗体薬ベンラリズマブが有効である可能性がある。
アメリカNational Jewish HealthのWechslerら(MANDARA)は、同薬の有効性・安全性をメポリズマブと比較する第3相非劣性DBRCTを行った(n=140、いずれも4週1回皮下注52週間)。一次エンドポイントは、36週・48週時点での寛解である。
結論
ベンラリズマブのメポリズマブに対する非劣性を認めた(59% vs. 56%)。
寛解期間と初回再発までの期間にも差はなかった。48~52週に経口グルココルチコイドの完全中止を達成した患者は、ベンラリズマブ群で41%、メポリズマブ群で26%であった。
有害事象発生率に差はなく、重篤有害事象は各群の6%と13%に発現した。
評価
気管支喘息に使用されているベンラリズマブの適応拡大試験で、すでにEGPAに対し使用されているメポリズマブとの直接比較で非劣性を示した。承認は確実とみられるが、一次エンドポイントの優越性は示されず、既存薬を置換できるかどうかは不明である。