未熟児での臍帯遅延結紮はガイドラインに:メタアナリシス
Deferred cord clamping, cord milking, and immediate cord clamping at preterm birth: a systematic review and individual participant data meta-analysis
背景
臍帯結紮を遅れさせることで早産児の死亡率や罹患率を低減できる、とする研究が多い。
オーストラリアUniversity of SydneyのSeidlerらは、即時臍帯結紮を対照群として、臍帯遅延結紮や臍帯搾乳が新生児の退院前死亡率にどのような影響を与えるかを検証した48件のRCTの個別患者レベルメタアナリシスを行った(n=6,367)。
一次アウトカムは、新生児の退院前死亡である。
結論
臍帯遅延結紮の一次アウトカムに対する優位性を認めた(高確実性の20件の研究を対象にしたOR 0.68)。他方、臍帯搾乳と即時臍帯結紮との間には有意差はなかった。
評価
Lancetはこの主題に関する2件のメタアナアナリシスを併載しており、iCOM共同研究の結果(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(23)02469-8/fulltext)も本質的には同じである。これらのエビデンスをもって、未熟児での臍帯遅延結紮はガイドライン化されるであろう。