機能的干渉のないエクストラロボットアームによる身体機能拡張を実現
Human motor augmentation with an extra robotic arm without functional interference
背景
エクストラロボットアーム(XRA)が関心を集めているが、特に、ユーザーの既存機能に干渉せずにXRAを適切に制御できるヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)が未解決の重大課題である。
スイスEcole Polytechnique Federale de LausanneのMiceraらは、XRAで実行する定義済みタスクに適切なHMI を特定するパイプラインを提案した。このスキームに従い、仮想現実と両側上肢外骨格を統合するモジュール型神経ロボットプラットフォーム上で、視線検出と横隔膜呼吸に基づくマルチモーダルHMIの機能を評価した。
結論
提案されたHMIは、発話や視覚的探索を妨げず、腕から独立して、または腕と連携して追加の仮想アームを制御するために使用できることが示された。参加者は毎日のトレーニングと学習の維持により、パフォーマンスの大幅な向上を示し、人工触覚フィードバックが提供された場合に向上は最大に達した。
最終的な概念実証として、初心者と経験豊富なユーザーが、HMIの簡易バージョンを使用してウェアラブルXRAを制御した。経験豊富なユーザーは初心ユーザーよりも22.2%高い成功率を達成したが、初心者が初めてシステムを操作したときの平均成功率も74%に達した。
評価
非侵襲技術で日常生活を支援するウェアラブルロボットアームを提供することを目的とした、Third Armプロジェクト(https://nccr-robotics.ch/research/wearable-robotics/third-arm/)を先導する、スイスEPFLからの最新報告である。健康成人で横隔膜の動きの監視によりロボットアームが制御できることを示した。仮想現実によるテストとトレーニングの標準化を正当化する結果でもある。