Long COVIDへのテレリハビリテーション
Effectiveness of Functional or Aerobic Exercise Combined With Breathing Techniques in Telerehabilitation for Patients With Long COVID: A Randomized Controlled Trial
背景
新型コロナウイルス感染症後の後遺症(Long COVID)への遠隔リハビリテーションプログラムとして、機能的トレーニング(FE)と有酸素トレーニング(AE)のどちらが有効か。
スペインUniversity of ValenciaのArnal-Gomezらは、43名のLong COVID患者を対象に、携帯電話のアプリを用いて週3回8週間、FE+呼吸トレーニングを行うグループ(FE群)またはAE+呼吸トレーニングを行うグループ(AE群)に割り付け、それぞれの有効性を検証するRCTを行った。評価項目は、ベースラインから介入後の疲労感・息苦しさ・身体パフォーマンス・自覚ストレス・不安感・うつ・QOLの変化である。
結論
FEでは疲労感(-6.7点)・身体パフォーマンス(2.6反復)・自覚ストレス(-4.9点)が改善、AEでは自覚ストレス(-6.2点)の改善がみられた。
介入後の患者満足度はAE群と比較してFE群に有意差が認められたが、QOLは両グループで臨床的意義のある最小変化量に達した。また、使いやすさの評価も両群とも高かった。
評価
このテーマに関する先導的な小規模パイロット試験である。呼吸トレーニングが重要であることは当然とみられるが、運動介入に関しては、今後の研究が求められる。