フィリップス、携帯型超音波診断装置「Lumify(ルミファイ)」にリアルタイム血流定量評価機能を搭載

ポイントオブケア超音波を次世代へ導くパルスドプラ技術

株式会社フィリップス・ジャパン
2022年4月15日



株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジャスパー・アスエラス・ウェステリンク、 以下 フィリップス)は、「2030年までに25億の人々の生活を向上させる」を達成目標に掲げ、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスのすべてにイニシアティブを持ち、すべての人々のより良い健康と満ち足りた生活の実現をめざしています。

フィリップスは、パルスドプラ法による血流計測機能を搭載した携帯型超音波診断装置「Lumify(ルミファイ)」の最新モデルを4月15日(金)より販売開始します。

超高齢社会の進展に加え、新型コロナウィルス感染症の拡大による医療提供体制の逼迫により、救急医療や集中治療、在宅医療のニーズが増大しています。そして、これらの医療現場では、臨床医がベットサイドで関心領域を絞って行う超音波検査「ポイントオブケア超音波(Point-Of-Care Ultrasound; POCUS)」が急速に普及しつつあります。

POCUSは、日本人の三大死因のひとつである心疾患、新型コロナウィルス感染による肺炎、透析患者のバスキュラーアクセス、プライマリケアなど、さまざまな医療環境で活用されています。これらの検査の多くは、ベットサイドや病院外(在宅)で行われるため、持ち運びが容易な携帯型超音波診断装置が普及しています。携帯型装置は、機能を絞って小型化しているため、断層像やカラー画像での評価が一般的で、血行動態を定量評価する機能は搭載されていませんでした。

「Lumify」は、より多くの情報を提供するため、新たにパルスドプラ法による血行動態の評価・計測機能を搭載しました。POCUSで血行動態を把握することは、循環器内科や救急医療などのあらゆる医療現場で、診断の信頼性を高め、POCUSを新たなレベルへ高めることが期待されます。

「Lumify」の製品特長
1. パルスドプラ法(血流計測機能)
全てのトランスジューサで、パルスドプラ法による血流の定量評価が可能です。心不全や動脈硬化、バスキュラーアクセスや臍帯血流の評価等に活用できます。さらに自動調整機能により、ワンボタンで波形の最適化が可能です。


パルスドプラ法による僧帽弁血流速度波形(S5-1セクタ・トランスジューサ)

2. さまざまな医療環境に対応可能な3種類のトランスジューサ
診断領域ごとの専門性を追求し設計、開発されたトランスジューサは、軽量かつ高画質です。POCUSで求められる迅速な診断をサポートし、幅広い医療現場のニーズにお応えします。


左からC5-2(コンベックス)、L12-4(リニア)、S4-1(セクタ)

3.「B-Lineカウンティング」機能(肺エコー用ソフトウェア)
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、肺エコーのニーズが高まっています。「B-Lineカウンティング」機能は、肺炎などで発生するB-lineを自動計測し、リアルタイム表示します。客観的かつ視覚的なデータは、COVID-19症例の重症度評価に役立ちます。


「B-Line カウンティング」機能のレポート画像

4.「Reacts [1]」機能(遠隔画像共有機能)
POCUSの課題の一つに教育システムの構築があります。「Reacts」機能は、遠隔地にいるユーザーと超音波画像や音声をリアルタイムに共有することができるツールです。「Reacts」機能をトレーニングに活用することで、超音波検査の手技向上をサポートします。


「Reacts」画像共有機能

5. 感染対策を重視した設計
タブレットとトランスジューサはイソプロピルアルコールの拭き取り清掃が可能です。また、タブレットはすべてタッチパネルで操作でき、簡単に清掃することができます。

販売名 超音波画像診断装置 Lumify
医療機器認証番号 302AFBZX00043000
クラス分類 管理医療機器/特定保守管理医療機器

[1]「Reacts」は、「Remote Education, Augmented Communication, Training and Supervision」の略です。本技術の提供には、各ユーザーによるインターネット環境の構築が必要となります。

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