フィリップス、日本初のエキシマレーザを利用した下肢用カテーテル「Turbo Elite(ターボ・エリート)」「Turbo Tandem(ターボ・タンデム)」を発表

繰り返すステント内狭窄治療に新たな選択肢を

株式会社フィリップス・ジャパン
2020年4月2日

株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:堤 浩幸、以下 フィリップス)は、「2030年までに30億の人々の生活を向上させる」をビジョンに掲げ、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスのすべてにイニシアティブを持ち「もっと健やかな未来へ」をコンセプトとして、すべての人の健康に貢献していきたいと努めております。

このたびフィリップスは、下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルの新製品「エキシマレーザTurboカテーテル(エキシマレーザ・ターボ・カテーテル)」の保険償還が2020年4月1日付で開始され、順次販売を開始します。

「エキシマレーザTurboカテーテル(エキシマレーザ・ターボ・カテーテル)」は「Turbo Elite(ターボ・エリート)」および「Turbo Tandem(ターボ・タンデム)」の2種類があり、「エキシマレーザ血管形成装置」で発生させたレーザエネルギーをカテーテルの先端から照射し、大腿膝窩動脈に留置されたステント内における再狭窄(ISR: In-Stent Restenosis、以下ISR)および再閉塞病変の動脈硬化組織を、非熱的なエネルギーにて分解、蒸散させ、血行の再建を行う光ファイバカテーテルです。これまで、冠動脈の治療用にエキシマレーザを利用したカテーテルが使用されていますが、この技術を下肢用に応用させました。

末梢血管内治療として、バルーン拡張後にその状態を維持するためのステント留置術は有力な治療選択肢の一つとして一般的に広く行われていますが、ステント留置後に、一定頻度でISRが発生することが報告*1されています。「Turbo Elite(ターボ・エリート)」および「Turbo Tandem(ターボ・タンデム)」は、米国にて、大腿膝窩動脈におけるISRへのエキシマレーザと一般的なバルーン治療の有効性と安全性について評価を行ったEXCITE ISR試験*2において、エキシマレーザ群の優越性が示されました。


■製品特長
●波長308nmのエキシマレーザを利用して、熱による周囲の損傷を抑えた組織蒸散を行うことができます。

●Turboシリーズは、使用方法に応じて全2種類のタイプがあります。
1.「Turbo Elite(ターボ・エリート)」(OTWタイプ):ガイドワイヤ挿入方法がオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテルです。
2.「Turbo Tandem(ターボ・タンデム)」(ガイディングカテーテル付属OTWタイプ):蒸散可能な内径範囲を拡大するため、カテーテル先端部に偏心性を持たせるガイディングカテーテル付属のオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテルです。

●Turbo シリーズは、エキシマレーザ発生装置である「エキシマレーザ血管形成装置」と併用します。


■製品画像



■エキシマレーザ関連製品について
フィリップスは、2020年1月、「エキシマレーザTurboカテーテル (エキシマレーザ・ターボ・カテーテル) 」と「エキシマレーザ血管形成装置」を含む、日本国内で販売されている全てのSpectranetics社製品につきまして、ディーブイエックス株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:柴﨑 浩、以下 ディーブイエックス)から製造販売業の承継を完了しています。
なお、流通・販売業務については、引き続きディーブイエックスと協力して行います。

*1 Norgren, Lars, et al. "Inter-society consensus for the management of peripheral arterial disease (TASC II)."Journal of vascular surgery 45.1(2007):S5-S67.
*2 EXCITE ISR Study:エキシマレーザ群+PTA群(170例)とPTA群(82例)の治療成績を比較し、その結果、主要有効性評価項目である「術後6か月時点での標的病変再血行再建術(Target Lesion Revascularization; TLR)の回避率」についてPTA群に対するエキシマレーザ群の優越性が示された(エキシマレーザ群78.3%、PTA群58.9%、p<0.005)

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