JIMRO 血流維持型血管内視鏡を発売
- 株式会社JIMRO
- 2017年5月17日
大塚ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼 CEO樋口達夫)の子会社である株式会社JIMRO(本社:群馬県高崎市、代表取締役社長:馬場秀之 以下、「JIMRO」)は、ハイビジョン画質での出力を可能にしより鮮明な映像が得られる、血流持続型血管内視鏡(注1)を5月19日より新発売します。医療機関へは株式会社インターテックメディカルズを通じて販売いたします。本製品の発売により、JIMROは血管内視鏡分野での事業を新たに加え、医療機器事業の拡大を目指してまいります。
血管内視鏡は、心臓の冠動脈内部に挿入したカテーテルを通して狭心症や心筋梗塞の病態を目視し診断を可能にする目的で開発されました。以前の血管内視鏡は血流を遮断する方式でしたが、より安全性に優れた世界初の血流維持型の血管内視鏡が1988年に学会発表(注2)されました。その後、光ファイバーの技術進歩を受け、細径で柔軟性に富んだ血管内視鏡が登場するとともに、Dual Infusion 方式(注3)による新しい疎血法がNPO法人血管映像化研究機構(JVIRO) (注4)の研究者らにより開発されました。この結果、それまで生体での観察が難しいとされてきた大動脈内部まで観ることが可能となり、動脈硬化が生み出す粥腫や突然死の原因ともなる大動脈解離に繋がる血管内膜の亀裂を目視確認できるようになりました。現在までに、JVIROの研究組織により、約3万例の臨床実績が積み重ねられていますが、安全性の問題は報告されておりません。
今回、JIMROが発売する製品は、3MOSカメラ(注5)とLED光源を採用し、ハイビジョン画質での出力を可能とした血流維持型の製品であり、従来の製品に比べて、より鮮明な血管内映像を観ることができます。
JIMRO代表取締役社長の馬場秀之は、次のように述べています。「大動脈解離は、血管内膜が裂けて剥がれ突然死をも引き起こす疾病です。ほとんど無症状で進行し、解離が起きれば早急な治療や手術が必要とされます。血管内視鏡は、微細な血管内膜の亀裂を見つけ出し、大動脈解離の発生を初期の段階で防ぐのに役立ちます。また、動脈硬化を形成する粥腫も肉眼での詳細な観察が可能となり、その形状分類から将来のリスク管理に貢献できるものと期待しています。」
JIMROは、大塚ホールディングス株式会社傘下において医療機器事業を統括する大塚メディカルデバイス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:東條紀子)の中核的な事業会社として、今後とも独創的な製品の研究・開発、販売を行い、「JIMRO-people creating innovative products and delivering professional services for better health worldwide」の企業理念のもと、より多くの難病治療に貢献できるよう努力してまいります。
注1) 血管内視鏡カテーテル「アンギオスコープIJS-2.2」と光源・プロセッサ装置「血管内イメージング装置 IJCL-01」の総称。
注2) S. Nanto, M. Mishima, Y. Koretune, J.M. Lee, K. Kodama; The 61st Scientific Sessions of the American Heart Association, 1988
注3) 疎血液の噴出部を2箇所設けることにより観察視野を広く確保した疎血法。
注4) Japan Vascular Imaging Research Organization. 血流維持型血管内視鏡を中心とした画像診断法により、快適かつ健康的な長寿社会に貢献する事を目標としたNPO法人で、本製品の開発について技術的なご協力を頂きました。
注5) プリズム分光を用いて、光の3原色(赤、緑、青)それぞれに対応する3つの撮像素子を持つカメラユニット。
【製品概要】
製品名:アンギオスコープ IJS-2.2
一般的名称:軟性血管鏡
クラス分類:IV(高度管理医療機器)
承認番号:22900BZX00044000
特定保険医療材料機能区分:血管内視鏡カテーテル
製造販売業者:株式会社JIMRO
製品名:血管内イメージング装置IJCL-01
一般的名称:内視鏡用光源・プロセッサ装置
クラス分類:I(一般医療機器)
承認番号:19B2X10001000043
製造販売業者:ニスコ株式会社
【会社概要】
株式会社JIMRO (JIMRO Co., Ltd.)
設立:1977年11月8日
資本金:1億円
代表者:代表取締役社長馬場 秀之(ばば ひでゆき)
本社所在地:
〒370-0021 群馬県高崎市西横手町351番地1
従業員数:161名(2016年12月31日現在)
事業内容:医療機器の製造、販売、賃貸、輸出並びに輸入及び研究開発
株主:大塚メディカルデバイス株式会社
URL:http://www.jimro.co.jp/
- 企業サイトURL
- http://www.jimro.co.jp/index.htm
- ニュース・プレスリリース
- http://www.jimro.co.jp/rireki/2017.htm
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