フィリップス、心臓3D自動解析を可能にした 超音波診断装置ソフトウェア「HeartModelA.I.(ハートモデル)」を発売
3Dスキャンによる心機能解析を自動で実施 高い解析精度、検査時間の短縮、解析ワークフローの改善を可能にしました
- 株式会社フィリップス・ジャパン
- 2015年11月16日
株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:ダニー・リスバーグ、以下フィリップス)は、11月17日より、超音波診断装置解析ソフトウェア「HeartModelA.I.」の販売を開始することを発表しました。
「HeartModelA.I.」は、フィリップスの超音波画像診断装置EPIQ 7に搭載が可能となる、心臓の解剖構造を自動認識する先進技術(AIUS ; Anatomically Intelligent Ultrasound)を用いたソフトウェアです。心臓の超音波画像から得られた3Dデータを短時間に処理し、左心室駆出率(以下LVEF)、左心房容量(以下LA Volume)等を自動で定量解析します。
LVEFとLA Volumeはどちらも心臓の診断や治療方針を決める上で重要な指標であり、LVEFは僧帽弁や大動脈弁の手術適用におけるガイドラインの重要な指標として用いられます。癌の薬物治療の期間中においては、慎重にLVEFを計測することが求められています。また、LA Volumeは急性心筋梗塞後の生存率を予測する重要な指標として利用されています。
心腔の構造は複雑であり、3Dスキャンによる定量化が理想的と考えられています。このため、CTやMRIで得られたデータがゴールデンスタンダードとされてきました。一方、超音波検査においては、3Dデータの解析は専門的な知識が必要であり、複雑で時間がかかることから、3Dでの解析は普及しておらず、2Dデータからの解析が一般的とされております。
「HeartModelA.I.」を用いることにより、従来の2Dによる解析と比べ3倍から6倍の速さで3Dでの解析結果(2015年シカゴ大学の研究による、下図1参照)が得られることから、現在一般的に行われている2Dでの検査フローの中で3D解析を行うことが可能となります。また、精度はMRIによるデータと比べても同等である(2013年シカゴ大学の研究による)とされています。
「HeartModelA.I.」により、エキスパートが解析していた精度と再現性を持って、迅速な定量評価を臨床の場で活用することが可能となりました。
「HeartModelA.I.」の希望販売価格は、1,250万円で、国内初年度の販売台数は約100システムを見込んでいます。
■日本におけるフィリップスについて
株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、1953年に日本電子開発株式会社としてフィリップス製品の日本市場への輸入を開始し、いくつかの企業統合や社名変更等を経て2005年に社名を株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパンに変更しました。現在は、ヘルスケア、ライティング、コンシューマーライフスタイル分野の製品を扱っています。2008年には、呼吸器、睡眠治療器などを扱うフジ・レスピロニクス株式会社を傘下に入れ、同社は2010年に社名をフィリップス・レスピロニクス合同会社としました。2015年には、カテーテルおよびワイヤーを使用した血管内イメージングおよび生理学的評価を行う装置を取り扱うボルケーノ・ジャパン株式会社を傘下に入れました。日本におけるフィリップスは3社合わせて約2,100名の従業員を擁し、全国約80ヵ所に事業所を展開しています。株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパンの詳細につきましてはホームページをご覧ください。(http://www.philips.co.jp)
■ロイヤル フィリップスについて
ロイヤル フィリップス(NYSE:PHG, AEX:PHI)は、人々の生活の向上を目指して常に革新的であり続け、ヘルスケア、コンシューマーライフスタイル、ライティング分野において健やかで満ち足りた暮らしを提供する企業です。本社はオランダで、2014年の売上は214億ユーロ、世界100ヵ国以上に約105,000人の従業員を擁しています。循環器疾患ケアや急性期疾患の診断治療とホームヘルスケア、省エネ照明ソリューション、新たな照明アプリケーション、および男性用シェーバーやグルーミング、オーラルヘルスケアにおいてリーダーシップを発揮しています。ニュースリリースについてはホームページをご覧ください。(http://www.philips.com/newscenter/)
■将来予想に関する記述について
このプレスリリースにはフィリップスの将来の業績、財務状況、事業活動の結果や事業計画に関する「将来予想に関する記述」が含まれています。「将来予想に関する記述」はその性質上、将来起こりうる様々な事象や状況の変化によってもたらされるリスクや不確実性を伴うものであり、それにより、「将来予想に関する記述」で述べた内容や暗示した記述と実際の結果や事象は実質的に異なる可能性を含んでいます。
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