AB SCIEXとIlluminaが世界初のマルチオミックス・クラウドコンピューティング環境を創設
- 株式会社エービー・サイエックス
- 2014年10月5日
Integration of SWATH™ Apps with BaseSpace® Brings Next-Generation Proteomics and Next-Generation Sequencing Together for the First Time
Framingham, MA and San Diego, CA - October 5, 2014
AB SCIEXとIllumina(ナスダック:ILMN)は本日、SWATH™をベースにした次世代プロテオミクス(NGP)ツールと次世代シークエンシング(NGS)ツールを同時に提供するための排他的業務提携、OneOmics™プロジェクトを発表しました。
AB SCIEXのSWATH Proteomics Cloud Tool Kitアプリケーションセットは、ゲノム解析を推進するためのIlluminaのアプリケーションストアでありクラウドベースの情報科学コミュニティでもあるBaseSpaceの中で提供されます。この業務提携により、BaseSpaceはゲノミクスとプロテオミクスの「ビッグデータ」のためのワンストップロケーションとなることができます。このソリューションは、複雑なマルチオミクス・データセットの解析を早くて確実で能率的なものへと変容させて、バイオマーカーの発見や、癌、糖尿病、アルツハイマー病、心臓病などの各種疾患の研究をお手伝いします。
Institute for System Biology代表のLeroy Hoodは、「AB SCIEXとIlluminaの業務提携によるプロテオーム解析とゲノム解析の統合は、データ解析を標準化して、そのコンピュータ作業を使いやすく大衆化することで誰でも実行できるようにしてくれる、生命科学分野のシステム生物学のプラットフォームとなる、わくわくする共同事業です」と話しています。
特許取得のAB SCIEX SWATH Proteomicsソフトウェアは、タンパク質の網羅的な測定が完全性を持たないために再現性に難点を抱えた従来の「ショットガン」プロテオミクスの「ミッシングデータ問題」を解決します。SWATHは多くのサンプルを通じて再現可能なプロテオーム研究というものを初めて実現しましたが、その威力は、IlluminaのNGSテクノロジーとの統合でさらに高まります。
AB SCIEX社長のRainer Blairは、「SWATH™ソフトウェアは、メソッド開発をほとんど行わずに何千ものタンパク質を一度に測定することができる特許取得の革新技術を提供してきましたが、このたび登場したクラウドベースのアプリケーションをご利用になれば、これまでより50倍速くデータを処理して頂けます。OneOmicsプロジェクトは、オミクス研究から得られる結果を向上させることができます。私たちは、生物学的洞察を抽出するための、プロテオミクス質量分析データの処理、解析、可視化をサポートする4つのSWATHアプリケーションを開発しました」と述べています。
NGPとNGSはかつてないほど大量のデータを生み出すため、この業務提携は、大規模で複雑なデータセットを安全確実に保存し、読み出し、管理し、生物学的コンテクストの中で可視化するのを支援することにより、バイオ医薬品研究のボトルネックを解消します。チューリッヒのETH分子生物学研究所教授のRuedi Aebersold博士は、「このプラットフォームを利用することで、研究者は、予測可能で実行可能で検証可能な疾患モデルを、より早く効率的に作製できるようになります。その本質は、生物系のマルチレベル解析の焦点を、ウェットラボのデータ取得からドライラボへ、すなわち大量のデータセットを世界中で共有することができるコンピュータ領域へと移行させてくれるところにあります」とコメントしています。
AB SCIEX SWATH Cloud Toolkitには、以下のようなSWATHプロテオミクス質量分析データから生物学的洞察を抽出するための各種BaseSpaceアプリケーションが取り揃えられていて、さらに増えつつあります。
・Protein Expression Extractor-質量分析の生データを処理します
・Protein Expression Assembler-タンパク質の発現量の変化を分析します
・Protein Expression Browser-結果を生物学的コンテクストの中で可視化します
・Protein Expression Analytics-データ品質を審査します
Illuminaの上級副社長、企業情報科学事業部経営企画統括マネージャーのNicholas Naclerioは、「これらの新しいプロテオミクスツールは、どんどん範囲が広がりつつあるアプリケーションのための、迅速なデータ解析を可能にする使いやすいクラウドベースの環境を創設して、BaseSpaceにシステムバイオロジーの機能を追加します。BaseSpaceは現在、生物学の真に集学的なシステムレベルの知見を検索するために誰でもアクセスすることができる情報科学を構築しつつあります」と述べています。
BaseSpaceアプリケーションが提供する情報科学ソリューションは、成長を続けている学術コミュニティ、商業コミュニティ、およびオープンソース提供者からのツールの活用を可能にします。AB SCIEX SWATH Proteomics Cloud Toolkitは、BaseSpaceのサイトwww.basespace.comからご利用いただけます。
■AB SCIEXについて
AB SCIEXは、科学者やラボ分析者たちが目の前にある複雑な分析上の難問から答を見つけ出すのを可能にすることで、私たちが暮らす世界の向上をお手伝いしています。液体クロマトグラフィー-質量分析業界における私たちの世界的リーダーシップと世界レベルのサービスやサポートにより、私たちは、基礎研究、創薬・医薬品開発、食品・環境検査、法医学および臨床研究に携わる世界中の何千人もの科学者やラボ分析者に、信頼できるパートナーとして認められています。25年以上にわたる技術革新の実績を持つAB SCIEXは、お客様の絶え間なく進化し続けるニーズに耳を傾けて理解した上で、ルーチン分析や複雑分析の中で達成できることをどんどん刷新して行く信頼できる高感度で直感的なソリューションを開発することに秀でています。詳しくはwww.absciex.com.をご覧下さい。
ツイッター@ABSCIEXやフェイスブックでAB SCIEXをフォローしてみて下さい。
※AB Sciexの機器は研究目的専用です。診断目的にはご使用になれません。
ここに述べられている商標は、AB Sciex Pte. Ltd.、Illumina, Inc.、またはそれらの所有者の所有物です。場合によっては、許可を受けてAB SCIEX™が使用されていることがあります。® 2014 AB SCIEX.
■Illuminaについて
Illuminaは、シークエンシングとアレイに基づくテクノロジーの世界的リーダーとして、人の健康に変化をもたらし続けています。私たちのお客様の市場は多岐にわたり、ゲノムソリューションは研究分野でも臨床分野でも広く採用していただけるようになってきています。Illuminaがどのようにしてゲノムのパワーを解き放っているかは、www.illumina.comをご覧になるか、@illuminaをフォローして下さればお分かりいただけます。
■Illuminaの将来予想に関する記述
このリリースには、リスクや不確定性をはらんだ将来予想に関する記述が含まれている場合があります。現実の結果が将来予想に関する記述の内容と実質的に異なるものになり得る重要な要素については、フォーム10-Kおよび10-Qの最新の申告書を含む証券取引委員会へのわが社の申告書、またはその日時が事前に公表される公開電話会議での開示情報の中で詳しく説明されています。このリリースの日付以後に、将来予想に関する記述の内容を更新する予定はありません。
【お問い合わせ先】
Contact Information
Patrick Farrell
Sniper Public Relations on Behalf of AB SCIEX
pfarrell@sniperpr.com
603-420-8828
Lauren Brennan
Global Communications
lauren.brennan@absciex.com
508-416-7177
Contact Information
For Investors:
Rebecca Chambers
rchambers@illumina.com
858-255-5243
or
For Media:
Jennifer Temple
pr@illumina.com
858-882-6822
- 企業サイトURL
- http://www.absciex.jp/
関連するメディカルオンライン文献
最新ニュース・プレスリリース
- 【株式会社エービー・サイエックス】SCIEXは、ZenoTOF 8600 システムと新しいソフトウェアのコラボレーションにより、精密質量分析における新たな基準を確立 (2025-06-02)
- 【株式会社エービー・サイエックス】科学者の発見を加速し、研究室の運営を効率化するためのSCIEX OS エコシステム向けソフトウェアをリリース (2025-06-02)
- 【株式会社エービー・サイエックス】SCIEXはASMS 2024にて、新しいデータ非依存型取得方式のZT Scan DIAを発表 (2024-06-04)
- 【株式会社エービー・サイエックス】ASMS 2024にて、SCIEX 7500+ システムを発表 (2024-06-04)
- 【株式会社エービー・サイエックス】SCIEXとMass Analyticaが提携し、ASMS 2024でAI quant(人工知能定量)ソフトウェアを発表 (2024-06-04)