フィリップス、Hybrid OR(ハイブリッド手術室)*1における新製品「FlexMove(フレックス・ムーブ)」の販売を開始

株式会社フィリップス・ジャパン
2011年6月7日

株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:ダニー・リスバーグ、以下 フィリップス)は本日より、Hybrid ORに設置する新製品「FlexMove」の販売を開始いたしました。この「FlexMove」は、フィリップスが日本国内のみならずアジア太平洋地域で、高機能手術寝台を組み込んだ最新X線血管造影装置Hybrid ORの積極的な販売展開をしているなか、手術室環境でより低侵襲性への傾向を強める高度な外科治療術と、これまでにない幅広い疾病治療への応用が進む血管内治療術の双方に対応したシステムとしての機能を強化するため開発されたものです。

フィリップス社製Hybrid ORの特長は、それぞれ独立したX線血管造影装置と手術寝台を便宜上組み合わせたシステムと大きく異なり、心臓外科・血管外科・整形外科・脳神経外科・小児外科等のあらゆる外科手術に対応可能な高性能手術寝台を、3次元画像ナビケーション機能を搭載した最新X線血管造影装置に一体化して完全に組み込んだ、真のHybrid ORであることです。今回販売を開始した「FlexMove」により、従来一方向にしか移動域を持たなかった血管造影装置本体Cアームが、もう一方向にも大幅な移動域を持ち、面移動を可能にし、手術中の必要に応じて本体Cアームを自在な場所へ配置できます。これによりフィリップスのHybrid ORは、さらに医療現場ニーズへ適合した装置となりました。

「FlexMove」は、手術室清潔管理の為の空調システムに合わせた設計となっていて、患者寝台領域の真上に設置された空調システムを内包するレイアウトを可能にしています。また、手術室での大幅な移動域を確保したうえで、3次元再構成画像(動脈静脈等の血管像、およびCT様の軟部組織像)の基となる高速回転撮影を手技中に実施し、それをリアルタイムに3次元画像として観察でき、かつ、その3次元再構成画像を透視画像に重ね合わせたリアルタイムの3次元ナビゲーションによる手技支援も可能となっています。

「FlexMove」機能を備えたフィリップスのHybrid ORは、ステントグラフトを用いた胸部・腹部大動脈瘤の治療や脳神経外科分野の血管内治療術のみならず、外科治療術、それに血管内治療術と外科治療術を合わせた、より患者様への負担が少ない最新治療法実施に活用されることが期待されています。

「FlexMove」を搭載したフィリップス社製Hybrid ORは、スイスのチューリッヒ大学病院を始め、ベルギー、ドイツ、アメリカ、北アイルランド等での臨床稼働が予定され、アジア太平洋地域でも今年末にはシンガポールやタイ・バンコクでの導入予定が決まっています。

「FlexMove」の希望販売価格は、2,300万円で(税込、追加天井工事費含まず)、国内初年度の販売目標台数は約30台を見込んでいます。

株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン 代表取締役社長 ダニー・リスバーグは、「フィリップスのHybrid ORに、新製品「FlexMove」を加えることによって、さらに優れた手術環境をお客様に提供できることになります。私たちは、これからも先進技術を導入した装置の開発推進に貢献しつつ、お客様の要求に即したシステム提案ができる体制を強化していきたいと思っています」と述べています。



フィリップス社製Hybrid OR(ハイブリッド手術室)について
フィリップス社製Hybrid ORは、オランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクスとドイツのMAQUET GmbH & Co. KG(以下 マッケ社)が共同開発し、両社の最新装置である、フィリップス社製FPD*2搭載X線血管造影装置「Allura Xper FDシリーズ(アルーラ・エクスパー・エフディーシリーズ)」およびマッケ社製外科用手術寝台「Magnus(マグナス)」により構成されています。なお、今回発売した「FlexMove」は、「Allura Xper FDシリーズ シングルプレーン(アルーラ・エクスパー・エフディーシリーズ シングルプレーン)」に、オプション機能として設置可能となっています。

*1 Hybrid OR(ハイブリッド手術室)とは、高性能の据え置き型X線血管造影装置と手術用寝台を組み合わせた手術室で、血管内治療術および外科手術の双方の対応が可能な専用設備機能を有した設計になっている手術室のことです。加えて血管内治療と外科手術を併せた治療法や、複数の専門家が協力して実施する治療法等の最先端のハイブリッド手術にも対応でき、今後その発展が大きく期待されています。

*2 FPD:デジタルフラットパネル検出器


■日本におけるフィリップスについて

ロイヤル フィリップス エレクトロニクスは、1953年にフィリップス製品の日本市場への輸出を開始しました。2008年に呼吸器、睡眠治療器などを扱うフジ・レスピロニクス株式会社を傘下に入れ、2010年にフジ・レスピロニクスは組織および社名を変更し、フィリップス・レスピロニクス合同会社となりました。
現在、株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、ヘルスケア、ライティング、コンシューマーライフスタイル等の事業部から構成され、フィリップス・レスピロニクス合同会社と合わせ、約1,700名の従業員を擁し、全国約75ヶ所に事業所を展開しています。
株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパンの詳細につきましてはホームページをご覧ください。(http://www.philips.co.jp)

■ロイヤル フィリップス エレクトロニクスについて

ロイヤル フィリップス エレクトロニクス(本社:オランダ、NYSE:PHG, AEX: PHI)は、タイムリーな革新を通じて人々の生活の向上を目指し、多様化する健康とやすらぎを提供する企業です。ヘルスケア、ライフスタイル、ライティングにおける世界のリーダーとして、お客様の視点やブランドプロミスである"sense and simplicity(センス アンド シンプリシティ)"に基づいて、お客様の視点に立ったテクノロジーとデザインを融合させたソリューションを提供します。世界100ヶ国以上に約117,000人の従業員を擁し、2010年の売上は223億ユーロで、心臓病ケア、急患治療とホームヘルスケア、省エネ照明ソリューション、新しい照明のアプリケーションのマーケットリーダーであると同時に、男性用シェーバーやグルーミング、ポータブルエンターテインメントそして、オーラルヘルスケアなど、人々にやすらぎや喜びをもたらすライフスタイル製品においても強いリーダーシップを発揮しています。ニュースリリースについてはホームページをご覧ください。(http://www.philips.com/newscenter/)

■将来予想に関する記述について

このプレスリリースにはフィリップスの将来の業績、財務状況、事業活動の結果や事業計画に関する「将来予想に関する記述」が含まれています。「将来予想に関する記述」はその性質上、将来起こりうる様々な事象や状況の変化によってもたらされるリスクや不確実性を伴うものであり、それにより、「将来予想に関する記述」で述べた内容や暗示した記述と実際の結果や事象は実質的に異なる可能性を含んでいます。

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本件に関するお問い合わせ:
株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン 広報部 代表 TEL 03-3740-4561

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ヘルスケア事業部 お客様窓口 TEL 0120-556-494

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