GEヘルスケア・ジャパン、PACS用最新ソフト「Centricity Enterprise Archive 4.0」を発売
保管医用画像に対する医療機関独自の管理・運用ルールを設定可能な「イメージ・ライフサイクル・マネジメント」を搭載、医療機関の生産性向上への貢献を目指す
- GEヘルスケア・ジャパン株式会社
- 2011年8月18日
GEヘルスケアグループ(以下GEヘルスケア)の世界中核拠点の1つであるGEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、社長:川上潤)は本日8月18日(木)、GEヘルスケア製PACS*1(医用画像管理システム)「Centricity PACS 3.2(セントリシティ・パックス)」シリーズ用の最新アプリケーションソフト「Centricity Enterprise Archive 4.0(セントリシティ・エンタープライズ・アーカイブ4.0)」を発売します。
Centricity Enterprise Archive 4.0は、「短期ストレージ」(主に撮影から3〜5年以内の画像を保管)と「長期アーカイバー」(病院が電子保管を決定したすべての撮影画像を保管)の2層構造を持つGEヘルスケア特有の2ティア型PACSのうち、「長期アーカイバー」に保管している医用画像の管理・運用を司るアプリケーションソフト「Centricity Enterprise Archive」の最新バージョン。一番の特長は、保管している医用画像に対し医療機関独自の管理・運用ルールを設定できる「Image Lifecycle Management(イメージ・ライフサイクル・マネジメント:ILM)」機能です。
ILMの採用で、医療機関は長期アーカイバーで保管するCT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴断層撮影装置)、PET(陽電子放射断層撮影装置)、マンモグラフィ(乳房X線撮影装置)などの医用画像に対し、「CTの画像については10年間たったものは小児と腫瘍を除きすべて削除する」、「マンモグラフィについては、すべて可逆圧縮して保存する」、「撮影から2年を過ぎた画像は可逆圧縮し、5年たったらすべて削除する」など、保存する期間や方法、場所などをデータごとに逐一条件設定できるようになります。この管理・運用ルールの設定を実行させるには2人以上の承認が必要な2重体制を敷いており、1管理者の手違いで勝手にルールが変更されるというようなセキュリティ面のリスクを最小限に抑えます。
このような特長を有するILMを導入することで、医療機関は加速度的に増大し続ける大容量の医用画像データを、セキュリティを確保の上で、自施設での重要度に応じて効果的かつ効率的に管理・運用できるようになります。その結果、これまで院内スタッフがすべての画像データを手動で運用管理していた場合に比べて、大幅な生産性の向上ならびにコストの削減につながると見込まれています(ILMの詳細は次ページの概念図をご参照ください)。
Centricity Enterprise Archive 4.0は、本年10月にサービス開始予定のクラウドコンピューティング型データホスティング・サービス「医知の蔵(いちのくら)」(http://www.ichino-kura.jp)にも、来年度第2四半期をメドに搭載予定です。顧客医療機関は、経営効率改善やディザスタリカバリ(災害時復旧)体制の強化などに向けて外部保管を決めた医用画像に対しても、院内で保管する場合と同様、独自ルールを設定の上、効果的・効率的な管理・運用が可能となります。
なお、Centricity Enterprise Archive 4.0はGEヘルスケア製のCentricity PACSシリーズにオプション搭載されます。
国内のPACS市場の規模は年間約400億円。当社はフィルムレス画像診断支援システム「Centricity PACS」シリーズやレポーティングシステム「Centricity i3」など、検査予約から集計までの「業務系」と読影サポートからレポーティング、画像配信までの「画像系」を統合した高速システムを、大学病院などの大規模病院から中・小規模病院まで幅広い医療機関に導入しており、特に大規模施設では現在約15%のシェアを有しています(自社調査)。
当社は今回発売する「Centricity Enterprise Archive 4.0」を、既に「Centricity Enterprise Archive」シリーズを導入している医療機関のアップグレード、ならびに放射線科を有する中・大規模病院の新規購入を主対象に販売することで、顧客医療機関のさらなる生産性向上やコスト削減への貢献を目指します。また、この「Centricity Enterprise Archive 4.0」をはじめとする、医療機関のニーズに細やかに対応可能なヘルスケアITソリューションの多彩なラインアップを訴求し、国内のPACS市場におけるトップの地位獲得を狙います。
*1 PACSはPicture Archiving and Communication Systemの略で、CTやMRIなどの診断装置で撮影したデジタルの画像データを、保管、閲覧、管理するシステム。従来の撮影時に使用されていたフィルムの現像や運搬、ならびに保管が不要となるため、画像診断が迅速化され、患者の検査後の待ち時間が短縮されるほか、フィルム保管などにかかるコストが削減可能となる。
製品名:Centricity Enterprise Archive 4.0
(セントリシティ・エンタープライズ・アーカイブ4.0)
希望小売価格:Centricity PACSシリーズにオプション搭載。
Centricity Enterprise Archive 4.0を搭載したCentricity PACSの希望小売価格は8,610万円〜(税込み。システム構成によって異なる)
発売日:2011年8月18日(木)
初年度国内販売目標:50台
メディカルオンライン プロダクト製品情報
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