AllCells社製 羊膜胎盤由来及び歯由来幹細胞新製品

株式会社ベリタス
2011年5月13日

米国AllCells社より新たに5種類の細胞が発売になりました。いずれも羊膜・胎盤及び歯由来の幹細胞です。非常に貴重なこれら幹細胞は再生医療研究を強力にサポート致します。

■ヒト 胎盤・羊膜由来細胞■
●羊膜由来上皮細胞Human Amniotic Epithelial Cells(hAEC)
hAECは、新鮮胎盤の羊膜表層から分離された細胞で、ES細胞のような特性を維持しCD117、SSEA-3、SSEA-4を発現しています。加えて、多能性幹細胞マーカーであるNanog、Oct-4、Sox-2も発現しています。これらの細胞は、3胚葉の組織分化研究に有用です。組織分化の例として、膵島、肝細胞、心筋細胞、神経細胞があります。

●繊毛膜由来間葉系幹細胞Human Chorionic Mesenchymal Stem Cells(hCMSC)
hCMSCは、新鮮絨毛膜から組織を解離し、トロホブラスト層を除去した細胞です。また、hCMSCはfibroblastic colony forming units(CFU-F)を形成し、すぐに組織用プラスチックプレートに接着します。加えて、増殖性が良く、10継代を超えて幹細胞の特性を維持します。また、これらの細胞は最適条件下で骨、脂肪、軟骨、内皮、神経に分化する能力を有しています。
この細胞株は、CD90、CD73、CD105陽性で、CD45、CD34、CD14、HLA-DR陰性です。

●ヒト羊水幹細胞 Human Amniotic Fluid Stem Cells(hAFSC)
hAFSCは、ヒト羊水穿刺検体から得られ、羊水におよそ1%の割合で存在する細胞とされています。増殖が遅い為、老化やテロメアの短縮化なしに250継代以上可能です。
hAFSCは、脂肪、骨、筋、内皮、神経、肝系列の細胞を含む幅広い種類の細胞に方向付けることが可能です。
これらの細胞は、ES細胞マーカー(Oct-4、SSEA-4)及び、CD29、CD44、CD73、CD90、CD105 を発現します。

■ヒト歯由来幹細胞■
●脱落乳歯歯髄幹細胞 Stem Cells from Human Exfoliated Deciduous teeth(SHED)
SHEDは、最も幼若な歯幹細胞と考えられており、最も高い増殖能を示します。第三大臼歯(親不知)からの歯髄幹細胞と似ているSHEDは、老化やテロメアの短縮化なしに80回以上の継代が可能です。SHEDは、ES細胞マーカー(Oct-4、Nanog)、stage-specific embryonic antigens(SSEA-3、SSEA- 4)、tumor recognition antigens(TRA-1-60、 TRA-1-81)を発現します。
これらの細胞は、象牙、脂肪、軟骨、筋、神経のフェノタイプを含む多系統へ分化することが示されています。

●歯小嚢幹細胞 Dental Follicle Stem Cells(DFSC)
DFSCは、エナメル器周辺のectomesenchymal組織で、歯の萌出前の歯胚発生の歯乳頭です。この組織は、歯周組織を形成する前駆細胞を含みます。
DFSCはプラスチックプレートに接着し、良く増殖し他の間葉系幹細胞のように典型的な線維芽細胞用の形態を示します。
DFSCは、ES細胞マーカー(Oct-4)、神経前駆細胞マーカー(Notch-1、Nestin)を発現します。
これらの細胞は、象牙、脂肪、軟骨、筋、神経のフェノタイプを含む多系統へ分化することが示されています。

●歯髄幹細胞 Dental Pulp Stem Cells(DPSC)
歯髄幹細胞は、主に脱落乳歯、第一切歯、永久第三大臼歯(親知らず)の歯髄由来の細胞です。
特に歯髄、第三大臼歯(親不知)は、歯髄幹細胞で多くの数を占める為、特徴的な幹細胞源であることが示されています。
第三大臼歯(親知らず)のDPSCは、発生に重要な転写因子Oct-4、Sox-2、Nanogを発現することが示されています。
これらの細胞は、CD73、CD90、CD105、CD166陽性で、CD34、CD45、CD133陰性であることから間葉系幹細胞様の細胞であることが示唆されます。

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