訓練機能付下肢筋力測定器『ロコモスキャン』新発売

下肢筋力を数値化する筋力測定器を医療現場にご提案します。

アルケア株式会社
2013年1月17日

医療・福祉・健康分野の機器、材料を開発・製造・販売するアルケア株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:鈴木訓夫)は、下肢の運動機能を定量的に測定できる訓練機能付下肢筋力測定器「ロコモスキャン」を1月17日に新発売いたします。

■急速な高齢化によりロコモティブシンドロームが注目されています

近年、日本では世界に類を見ない急速な高齢化が進行しており(※1)、高齢者の間に身体の運動機能(※2)に関する「関節疾患」や「骨折・転倒」の割合が増えていることが大きな問題となっています(※3)。これは、医療経済的にも影響を及ぼす寝たきりや要介護につながる原因となっています。また、運動機能の低下は本人の自覚なく進行していくこともあり、疾患や障害が発生してから気付くために、予防が難しいとされています。
このような加齢などにより運動器の働きが衰えることで寝たきりや要介護になる危険の高い状態は「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」(※4)と呼ばれ、高齢者だけでなく中高年層にも運動習慣の奨励や運動器の健康維持の必要性が注目され始めています(※5)

※1.2011(平成23)年10月1日時点での老年人口(65歳以上の人口)割合は、23.3%(総務省統計局「人口推計」より)
※2.運動器(骨、関節、筋など)の機能のこと。
※3.平成19年度国民生活基礎調査より。
※4.日本整形外科学会が平成19年(2007)に提唱。
※5.ロコモチャレンジ!ホームページより要約。




■筋力測定を数値で評価できるロコモスキャン

医療現場において、運動機能の維持・向上のための運動療法(運動器のリハビリテーション)が重要な治療方法の一つとされています。特に運動機能の中でも筋力は、年齢に関係なく鍛えると機能維持や向上の可能性があります。その中でも下肢の筋(※6)は、自立歩行や身体を支えるために重要な運動器の一つです。筋力の維持、向上を目指すためには、現状の筋力の程度を正しく知ることで目標設定する必要がありますが、現在の医療現場では徒手(※7)による定性評価が主流となっています。
「ロコモスキャン」は、運動療法の中でも大腿四頭筋(だいたいしとうきん)(※8)筋力増強訓練の一種である「枕つぶし運動(※9)」を応用した筋力測定方法で、測定結果を定量的に評価します。筋力を数値で表すということは、1)現状の運動機能が客観的に評価できる、2)運動指導における維持または向上に合わせた定量目標の設定ができる、3)継続された運動療法の実施成果が確認できる、などが期待され、将来的に医療機関での運動療法や日常の運動習慣指導を推奨するための一助となると考えています。

※6.主に大腿四頭筋を中心とした下肢全体の筋群を指します。
※7.素手(すで)。
※8.大腿骨を挟み四方に存在し、下腿の伸展に作用する筋肉の総称。人体内で、最も強く大きい筋肉である。
※9.膝の下に枕やクッションなどを置き、つま先をやや上方に向けた状態で枕をつぶすようにして膝を伸ばす運動。


■ロコモスキャンの主な特長

●筋力測定モード・・・「標準」と「簡単」の2種類が選択できる
筋力測定は、IDを発行・選択して行う【標準測定】と、IDを発行せずにすぐに行える【簡単測定】が選択可能です。
【標準測定】のデータ保存は登録IDに基づいて行います。【簡単測定】では結果表示のみとなります。

●データ管理方法・・・本体、パソコンでもデータ保存ができる
本体単独ではID登録により100件分のデータを保存、最新の3回分の結果表示を行います。また、付属の「専用データ管理ソフト」をパソコン(※10)にインストールすることで、本体とパソコンでデータの送受信が行えます。パソコン上ではデータの経過閲覧、CSV出力などが可能です。

●ポータブル設計・・・小型軽量で、持ち運びできる
本体重量約3.4kgの小型軽量設計により、容易に持ち運びできます。また、AC電源のほか、単3形アルカリ乾電池(※10)を電源として使えるため、電源確保が難しい場所でも使用可能です。
※10:本製品には、パソコン、電池は含まれません。

◎ロコモスキャンの作動原理
ロコモスキャンは主に、タッチパネル操作を行う「表示操作部」、脚を乗せて測定する「脚乗せ部」と「測定部」から構成されます。「測定部」の内部にロードセルが内蔵されており、「脚乗せ部」に膝を乗せて押し込んだ際に発揮される力(下肢の筋力)を、ロードセルを介して測定し、「表示操作部」に結果が表示・記録されます。

◎ロコモスキャンの筋力測定の流れ(標準測定の場合)
ロコモスキャンによる下肢の筋力測定は、準備から測定完了まで約5分です(測定時間は10秒程度)。
医師や医療従事者(理学療法士、看護師などを含む)の監視のもとでの筋力測定となります。




■ロコモスキャンの仕様

製品分類:一般医療機器(クラスI)、特定保守管理医療機器該当
一般的名称:測定機能付自力運動訓練装置
販売名:ロコモスキャン(呼称:ろこも すきゃん)
主目的:下肢の筋力測定および筋力訓練
医療機器届出番号:13B1X00207000055
製造販売業者:アルケア株式会社(東京都墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラル19階)
※詳しくは、医療機器である本製品の添付文書をご覧ください。
販売店:全国の医療機器取扱商社
発売開始日:2013年1月17日
価格:メーカー希望小売価格 \800,000 (税別)

【参考:ロコモティブシンドロームとは】
英文:locomotive syndrome、和文:運動器症候群
骨、関節、筋肉などの運動器の働きが衰えると、暮らしの中の自立度が低下し、介護が必要となったり、寝たきりになる可能性が高くなります。公益社団法人 日本整形外科学会では、運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉として「ロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」)」を2007年から提唱しています。Locomotive(ロコモティブ)には「運動の」、「機関車」という意味があり、運動器は広く人の健康の根幹であるという考えを基に、年をとることに否定的なニュアンスを持ち込まないことが大事であるという願いが込められています。
引用:「ロコモパンフレット2010年度版」、「公益社団法人 日本整形外科学会」 ホームページより


■会社概要
社名:アルケア株式会社
代表者:代表取締役社長 鈴木訓夫
本社所在地:130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1 アルカセントラル19階
TEL:03-5611-7800(代表)
FAX:03-5611-7825http://www.alcare.co.jp
創業:1955年7月
設立:1973年5月
資本金:9000万円(2012年6月末現在)
売上高:130億円(2012年6月末現在)
従業員数:450名(2012年6月末現在)
事業内容:医療機器・医療用消耗材料の研究開発、製造、販売業
事業所:本社(東京都墨田区)医工学研究所(東京都墨田区)千葉工場(千葉県千葉市)物流センター(東京都江戸川区)
営業所(札幌市、仙台市、さいたま市、東京都、横浜市、名古屋市、吹田市、広島市、福岡市)
関連会社:株式会社ザイタック(東京、大阪)

【お問い合わせ先】
0120-7770175
受付時間9:00〜17:30(月〜金※祝祭日を除く)

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