脳震盪はIQの低下を引き起こさない
IQ After Pediatric Concussion

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Pediatrics
年月
August 2023
152
開始ページ
e2022060515

背景

脳震盪(軽症外傷性脳損傷;TBI)は小児の外傷の中で高い割合を占め、受傷後早期の精神障害については研究が行われているものの、脳震盪が知能指数(IQ)の低下を引き起こすかどうかは議論が分かれている。
アメリカGeorgia State UniversityのWareらは、アメリカまたはカナダの小児病院の救急部門において、脳震盪・整形外科的外傷から48時間以内の小児患者を登録した2件の前向コホート研究(n=866)において、受傷直後(3〜18日)または受傷後3ヵ月のIQ(WASI-II 2)および症状妥当性(MSVT)を測定した。

結論

脳震盪と整形外科的外傷では、全検査IQと行列推理に小さな差があったものの、語彙スコアに差はなかった。
脳震盪既往・臨床的特徴・受傷機転・臨床リスクスコア・受傷前後の症状・訴訟・受傷後1ヵ月の症状は、IQとは関連していなかった。ベイズモデル、多群因子分析でも、IQの群間差に否定的な結果が示された。

評価

脳震盪後のIQは、整形外科的外傷の後と比較して差がない可能性が強く示唆された。
認知・学習機能への影響やその他の症状を排除するものではないが、脳震盪患者やその家族に一定の安心をもたらすデータである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)