脳震盪はIQの低下を引き起こさない
IQ After Pediatric Concussion
背景
脳震盪(軽症外傷性脳損傷;TBI)は小児の外傷の中で高い割合を占め、受傷後早期の精神障害については研究が行われているものの、脳震盪が知能指数(IQ)の低下を引き起こすかどうかは議論が分かれている。
アメリカGeorgia State UniversityのWareらは、アメリカまたはカナダの小児病院の救急部門において、脳震盪・整形外科的外傷から48時間以内の小児患者を登録した2件の前向コホート研究(n=866)において、受傷直後(3〜18日)または受傷後3ヵ月のIQ(WASI-II 2)および症状妥当性(MSVT)を測定した。
結論
脳震盪と整形外科的外傷では、全検査IQと行列推理に小さな差があったものの、語彙スコアに差はなかった。
脳震盪既往・臨床的特徴・受傷機転・臨床リスクスコア・受傷前後の症状・訴訟・受傷後1ヵ月の症状は、IQとは関連していなかった。ベイズモデル、多群因子分析でも、IQの群間差に否定的な結果が示された。
評価
脳震盪後のIQは、整形外科的外傷の後と比較して差がない可能性が強く示唆された。
認知・学習機能への影響やその他の症状を排除するものではないが、脳震盪患者やその家族に一定の安心をもたらすデータである。


