1型糖尿病でのbasal-bolus療法で、週1回icodecは1日1回デグルデクに対して非劣性:ONWARDS6
Once-weekly insulin icodec versus once-daily insulin degludec as part of a basal-bolus regimen in individuals with type 1 diabetes (ONWARDS 6): a phase 3a, randomised, open-label, treat-to-target trial
背景
1型糖尿病(T1D)患者への基礎-追加インスリン療法として、週1回icodecは1日1回デグルデクと比べ有用か。
イギリスUniversity of SurreyのRussell-Jonesら(ONWARDS 6)は、HbA1c値10.0%未満の成人T1D患者582名を対象として、これを検証する52週の第3a相RCTを行った。患者を1:1の割合で icodec群とデグルデク群に割り付けた(両群とも短時間作用インスリンアスパルト1〜2回注射併用)。一次エンドポイントは、ベースライン後26週でのHbA1c値の変化である。
結論
インスリンicodecはデグルデクに対して非劣性であった(26週での変化icodec群7.59% vs. デグルデク群7.63%, 平均変化-0.47% vs. -0.51%, 推定治療差0.05%)。ベースラインから26週での臨床的に重大/重度低血糖は、icodecが有意に高く(19.9 vs 10.4 イベント/患者年, RR 1.9)、57週でも同様で、重大有害イベント発生に有意差はなかった。
評価
ONWARDS1(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37356066/)から断続的に良好な結果を報告してきたONWARDSシリーズの最終段階の報告で、週1回icodecの非劣性を示した。しかし、本研究では52週のHbA1cは、デグルデクの方がicodecより良好だったと報告しており(差 0.17%)、長期フォローアップが必要である。