採血管のサイズを小さくするとICU患者の輸血量を減らせる?:STRATUS試験
Small-Volume Blood Collection Tubes to Reduce Transfusions in Intensive Care: The STRATUS Randomized Clinical Trial
背景
ICU患者では数多くの臨床検査のために相当の血液が採血されるが、採血量に対して実際の検査で必要とされる血液量は少なく、採血の大半は最終的に廃棄されることになる。採血によるこの失血が、医原性貧血の原因となっているのではないかという議論も存在する。
カナダMcMaster UniversityのSiegalら(STRATUS)は、同国25の内科・外科ICUを順次、標準の真空採血管から小容量の真空採血管へと移行させ、ICU滞在中の赤血球輸血量・その他のアウトカムに与える影響を評価するステップウェッジ方式によるクラスターRCTを実施した。
結論
パンデミック初期に入室した患者6,210名が除外され、21,201名が解析に含まれた。
ICU滞在中の赤血球輸血は、患者100人あたり7.24単位の減少で(相対リスク 0.91)、有意差は認められなかった。パンデミック期の患者を除かない事前に指定された二次解析では、輸血単位数の有意な減少が認められた(9.84単位の減少, 相対リスク 0.88)。
分析に必要な血液量が得られなかったサンプルの割合は、小容量管への移行前・移行後とも極めて稀であった(0.03%以下)。
評価
院内セッティングで小容量スピッツの使用を検証した初の臨床試験で、全患者を含んだ解析では、輸血量のわずかな減少(患者10人あたり1単位)が示され、検査への悪影響も見られなかった。献血資源の利用を最適化する小さな一歩である。


