ST上昇のない心停止後蘇生患者を専門センターに搬送しても死亡率は改善せず:ARREST試験
Expedited transfer to a cardiac arrest centre for non-ST-elevation out-of-hospital cardiac arrest (ARREST): a UK prospective, multicentre, parallel, randomised clinical trial
背景
ST上昇を伴う院外心停止(OHCA)患者では、直ちに冠動脈造影を行うことが推奨されており、即時冠動脈造影(CAG)と経皮的冠動脈インターベンション(PCI)がアウトカムを改善することも示されている。一方で、ST上昇を伴なわないOHCA患者における即時CAGのベネフィットは示されておらず、直ちに心停止治療センターに搬送すべきかは不明であった。
イギリスGuy's and St Thomas' NHS Foundation TrustのPattersonら(ARREST)は、ST上昇を伴わないOHCAで自己心拍が再開した成人患者を、心停止治療センター(7施設)の心臓カテーテル室に、直ちに搬送するグループと、地理的に最も近い救急外来(32施設)に搬送する標準治療グループへと割り付け、30日後の全原因死亡率を比較するRXTを実施した(n=862)。
結論
ITT(治療意図)集団における30日死亡率は、心停止センター搬送群で63%、標準治療群で63%であった(未調整リスク比 1.00)。
評価
国際蘇生連絡委員会(ILCOR)が求めていたRCTによる検証で、ST上昇のない心停止後蘇生患者では、直ちに専門治療施設に搬送する必要がないことを確認した。ただし、本試験は質の高い救急医療が提供されるロンドン都市部での試験であり、一般化可能性には制限がある。


