エスシタプラムでうつ患者のACS予後を改善
Effect of Escitalopram vs Placebo Treatment for Depression on Long-term Cardiac Outcomes in Patients With Acute Coronary Syndrome: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
July 2018
320
開始ページ
350

背景

うつ病の共存は急性冠症候群(ACS)のアウトカムに悪影響を与えるとされるが、抗うつ薬でそれを軽減できるか。韓国Chonnam National UniversityのKimらは、うつのACS患者を対象としてSSRIエスシタプラムの長期効果を検証するRCTを行った(対照:placebo、n=300)。一次アウトカムはMACEである。

結論

エスシタプラムの一次アウトカム有効性を認めた(HR:0.69)。全死亡・心原因死亡等二次アウトカムにも有効とも見えたが、統計的有意には達しなかった。

評価

すでにかなりの研究のある主題で(https://link.springer.com/article/10.2165/00003495-200666160-00005)、否定的結果も多かった。アジア人を対象とする新しいRCTで一定のエビデンスを作った。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)