デンマークで重大先天性心疾患保有生児が39%減少
Live-Born Major Congenital Heart Disease in Denmark: Incidence, Detection Rate, and Termination of Pregnancy Rate From 1996 to 2013
背景
デンマークでは、2004年に先天性心疾患(CHD)出生前スクリーニングを導入した。同国Copenhagen UniversityのLytzenらは、1996〜2013年の妊娠・出生データ(14,688例を同定)を分析した。一次アウトカムと指標は、大CHDの発生率・検出率・中絶(TOP)率である。
結論
CHDと診断された生児・胎児の大CHD率は18.4%であった。CHD児出生率は1.22%で一定であったが、大CHDは減少した(TOPを含めた場合には変化なし)。大CHDの検出率は4.5%から71.0%に増加した。両大血管右室起始・Ebstein奇形異常・修正大血管転位・VSDを伴う肺動脈閉鎖症は全例が出生前に検出されたが、大動脈狭窄の検出率は最も低かった(21.7%)。大CHD胎児のTOP率は0.6%から39.1%に上昇した。出生前診断された大CHDは57.8%が妊娠終結され、その割合は研究期間中に有意に変化しなかった。
評価
大CHDをもって生まれてくる児が39%減った、ということになる。出生前スクリーニングの効果を明確に示すデータである。

