糖尿病を伴わない肥満者への1日50 mg経口セマグルチドの減量効果を確認:OASIS 1
Oral semaglutide 50 mg taken once per day in adults with overweight or obesity (OASIS 1): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
2型糖尿病を伴わない過体重・肥満患者に対する経口GLP-1受容体作動薬セマグルチドの安全性・有効性は。
デンマークUniversity of CopenhagenのKnopら(OASIS 1)は、BMI30 kg/m2以上、もしくは 27 kg/m2以上で2型糖尿病以外の体重関連合併症を有する667名を対象として、これを検証する国際第3相優越性RCTを行った。患者を、1日1回セマグルチド50 mg経口投与群とプラセボ群に割り付けた。複合一次エンドポイントは、68週での体重変化率と5%以上の減量を得た患者率である。
結論
セマグルチド50 mg経口投与の一次エンドポイントに対する効果を認めた。平均体重変化率は-15.1% vs. -2.4%(治療差 -12.7%)、5%以上の体重低下があった患者率は85% vs. 26%(OR 12.6)であった。有害事象は主に軽~中等度の消化器障害で、報告はセマグルチド群が多かった(80% vs. 46%)。
評価
Lancet同時掲載の、2型糖尿病患者を対象としたPIONEER PLUS結果も類似の減量効果を示している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37385279/)。OASIS1は、2型糖尿病を伴わない過体重・肥満成人に対する経口GLP-1アナログの減量効果を初めて示した。