急性期脳梗塞でTLR-4アンタゴニストApTOLLによる神経保護が有望か:第1/2相APRIL試験
Safety and Efficacy of ApTOLL in Patients With Ischemic Stroke Undergoing Endovascular Treatment: A Phase 1/2 Randomized Clinical Trial
背景
Toll様受容体(TLR)は細菌認識に働く受容体ファミリーで、このうちTLR-4は脳内に発見され、脳卒中後の損傷と炎症に関与していることが指摘されている。
スペインaptaTargetsのHernández-Jiménezら(APRIL)は、スペイン・フランスの15施設で主幹動脈閉塞による発症後6時間以内の脳梗塞患者を対象に、TLR-4アンタゴニストApTOLLまたはプラセボをランダムに割り付け、安全性と有効性を評価する第1b/2a相RCTを実施した。
結論
第1b相(n=32)の4用量では安全上の懸念は認められず、第2a相では119名の患者がApTOLL(0.05 mg/kg)、ApTOLL(0.2 mg/kg)、プラセボへと1:1:√2の割合で割り付けられた。一次複合エンドポイント(死亡・症候性頭蓋内出血・重篤脳卒中・脳卒中再発)は、0.05 mg/kg群の36%、0.2 mg/kg群の14%、プラセボ群の29%で発生した。0.2 mg/kgのApTOLLを投与された患者では、72時間時点でのNIHSSスコアが低く(log化平均差 −45%)、梗塞体積が小さく(−42%)、90日時点での障害レベルが低かった(良好アウトカムの共通オッズ比 2.44)。
評価
TLR4をブロックすることで有害な免疫応答を調整し、炎症カスケードを阻止することが期待される新薬で、0.2 mg/kgのApTOLLを投与されたグループにおいて有意な神経保護作用が示唆された。APRIL II試験が来年から開始予定である。


