EC-ICバイパス術の追加で脳卒中は予防できない:CMOSS
Extracranial-Intracranial Bypass and Risk of Stroke and Death in Patients With Symptomatic Artery Occlusion: The CMOSS Randomized Clinical Trial
背景
内頸動脈・中大脳動脈でのアテローム性動脈硬化による血行不全患者への頭蓋外-頭蓋内(EC-IC)バイパス術は、脳卒中を予防できるか? 2002〜2010年に行われたCOSS試験では、内頸動脈閉塞患者へのEC-ICバイパス術の効果を認めなかった(https://doi.org/10.1001/jama.2011.1610)が、その後、手法や患者選択の改善が進んでいる。
中国Capital Medical UniversityのMaら(CMOSS)は、同国13施設で、内頸動脈・中大脳動脈でのアテローム性動脈硬化による閉塞を有する一過性脳虚血発作患者、または障害のない脳梗塞患者を登録し、EC-ICバイパス術+内科的治療(抗血小板療法とリスク因子のコントロール)または内科的治療のみへと割り付け、脳卒中・死亡への影響を評価するRCTを実施した(n=324)。
結論
一次複合アウトカム(ランダム化後30日以内の脳卒中発症または死亡、および30日〜2年の同側脳梗塞発症)発生率は、EC-IC群で8.6%、内科的治療群で12.3%であり、有意差はなかった。30日以内の脳卒中発症または死亡は、EC-IC群6.2%、内科的治療群1.8%で、30日〜2年の同側脳梗塞発症は各2.0%、10.3%であった。事前指定された9つの二次アウトカムで、有意差を示したものはなかった。
評価
COSS試験に続き、中大脳動脈を対象に加えた本CMOSS試験でもEC-ICバイパス術のベネフィットは証明されなかった。ただし、この試験のサブグループ解析に基づき、さらに対象患者を絞り込んだCMOSS-2試験が予定されている(NCT05899582)。


