経口GLP-1受容体作動薬orforglipronは有望
Efficacy and safety of oral orforglipron in patients with type 2 diabetes: a multicentre, randomised, dose-response, phase 2 study
背景
2型糖尿病患者への経口非ペプチドGLP-1受容体作動薬orforglipronの効果・安全性は。
アメリカEli LillyのKonigらは、食事療法・運動療法下でHbA1c値7.0〜10.5%、BMI 23 kg/m以上の18歳以上の安定2型糖尿病患者383名を対象として、これを検証する多施設第2相RCTを行った(対照:プラセボ/デュラグルチド)。一次アウトカムは、ベースライン後26週のHbA1c平均変化である。
結論
プラセボ・デュラグルチドと比較して、orforglipron 12 mg以上の投与群で一次アウトカムに対する有意な効果を認めた(HbA1c値; 45mg投与群 -2.10% vs. プラセボ -0.43% vs. デュラグルチド -1.10%)。体重低下(45mg投与群 -10.1 kg vs.プラセボ -2.2 kg vs. デュラグルチド -3.9 kg)についても有意な効果が認められた。有害事象はorforglipron群の61.8〜88.9%で発生し(プラセボ:61.8%, デュラグルチド56.0%)、最も高頻度だったのは、中等〜重度の消化器症状だった。
評価
注目の経口GLP-1受容体作動薬の報告で、NEJMでの抗肥満効果(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37351564/)に続き、抗2型糖尿病効果も確認した。MACE低減効果を示せれば、メジャーな心血管薬となりえる。