メルケル細胞がん切除後の補助ニボルマブ療法で再発を減らせるか:ADMEC-O
Adjuvant immunotherapy with nivolumab versus observation in completely resected Merkel cell carcinoma (ADMEC-O): disease-free survival results from a randomised, open-label, phase 2 trial
背景
完全な切除と放射線治療によってもメルケル細胞がん(MCC)の再発率は高い。進行MCCでは、免疫チェックポイント阻害薬が有効性を示しているが、切除可能なMCCでの術後補助使用では。
ドイツUniversity Hospital EssenのBeckerら(ADMEC-O)は、ドイツ・オランダの20施設で完全切除を受けたMCC患者を、1年間のニボルマブまたは経過観察へと2:1で割り付ける第2相RCTを実施した(n=179)。
結論
フォローアップ期間24.3ヵ月(中央値)で、無病生存期間(DFS)の中央値には未到達で(群間HR 0.58)、1年DFSはニボルマブ群85%、経過観察群77%、2年DFSは各84%、73%であった。グレード3・4の有害事象はニボルマブ群の42%、経過観察群の患者の11%で発現したが、治療関連死亡は報告されなかった。
評価
ニボルマブによる術後補助療法を検証したこの第2相試験では、ニボルマブ群で再発が減少する傾向がみられたものの、信頼区間が広く、またOSデータがimmatureであることもあり、結論には留保がつく。


