急性肺塞栓ではCTよりもリスクスコアを信じるべきか
Adverse Clinical Outcomes Among Patients With Acute Low-risk Pulmonary Embolism and Concerning Computed Tomography Imaging Findings

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
May 2023
6
開始ページ
e2311455

背景

肺塞栓症(PE)には確立されたリスク層別化ツールが存在するが、アメリカの調査では依然、低リスクPE患者の多くが入院管理を受けていることが報告されている。このことの背景に、PEプロトコルCT検査の所見がリスク視されている点があるのではないか。
アメリカUniversity of MichiganのO'Hareらは、同大救急外来を受診したすべての急性PE成人を登録したレジストリのデータから、PEプロトコルCTの懸念される所見と、低リスク急性PEのアウトカム・治療との関連を評価した(n=817)。

結論

PE Severity Indexスコアで40.5%が低リスク、59.5%が高リスクと評価された。懸念されるCT所見を有する低リスク患者の30日死亡率は0%、所見のない低リスク患者は2.2%、高リスク患者は18.1%であった。懸念される所見を有した患者は外来からの退院が稀で(2.0% vs. 7.8%)、心エコー検査(57.6% vs. 27.2%)やPEレスポンスチームの対応(22.5% vs. 6.1%)が増加した。

評価

両側・中心部の血栓、広範囲に影響する血栓、肺梗塞、RVストレインなど、懸念される所見を有する患者は、PE Severity Indexスコアで低リスク分類の患者であっても、より高強度の治療を受けていたが、概してアウトカムは良好であった。CT所見よりも臨床的リスクスコアを信じるべきことを示唆する結果だが、多施設前向研究による確認が必要である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)