安定狭心症にFFRガイドPCI
Five-Year Outcomes with PCI Guided by Fractional Flow Reserve
背景
安定冠動脈疾患患者に対する冠血流予備量比(FFR)ガイドPCIは、薬物療法に優るか。ベルギーOnze-Lieve-Vrouw ClinicのXaplanterisら(FAME2)は、最低1つ有意な血行力学的狭窄をもつ患者(FFR≦0.80)を、FFRガイドPCI+薬物療法または薬物療法単独に無作為に割り付るRCTを行った(n=888)。一次エンドポイントは、5年後における死亡・心筋梗塞・緊急血行再建の複合である。
結論
FFR-PCIの一次エンドポイント優位を認めた(13.9% vs. 27.0%、HR:0.46)。この差は、もっぱら緊急血行再建頻度の差に因っていた(HR:0.27)。狭心症改善もFFR-PCI後が顕著であった。
評価
同研究が発表されたEuroPCRでは、FAME2・DANAMI-3-PRIMULTI・Compare-Acuteの統合メタ解析も発表され、心臓死・MIオッズも低かった。EAPCIは安定型狭心症治療にFFR ・iFRガイドPCIを推すというステートメントを発表し、ヨーロッパガイドラインに 反映される、という(https://www.medpagetoday.com/meetingcoverage/europcr/73049)。流れを作る論文である。