緊急手術でのデクスメデトミジンはPTSDを減少させる:ランダム化比較試験
Effect of Dexmedetomidine on Posttraumatic Stress Disorder in Patients Undergoing Emergency Trauma Surgery: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
June 2023
6
開始ページ
e2318611

背景

デクスメデトミジンは、さまざまな利点から使用が拡がっている鎮静薬であるが、最近の前臨床研究では、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の不安・認知障害を軽減することが示唆されている。
中国Suzhou Xiangcheng People's HospitalのYuらは、緊急手術を受ける外傷患者を、麻酔開始から手術終了、さらに術後3日目までの午後9時から午前7時に、デクスメデトミジン(0.1μg/kg/時間)またはプラセボの投与を行い、術後1ヵ月時点でのPTSD発症(Clinician-Administered PTSD Scale for DSM-5で評価)率を比較する多施設RCTを実施した(n=350)。

結論

修正ITT解析(n=310)では、術後1ヵ月のPTSD発症率はデクスメデトミジン群14.1%、プラセボ群24.0%と、デクスメデトミジン群で有意に低かった。また、CAPS-5スコアも有意に低かった(17.3 vs. 18.9)。交絡因子を調整すると、デクスメデトミジン群の患者は、調整オッズ比 0.51で術後PTSD発症リスクが低かった。

評価

術中・術後のデクスメデトミジン使用により、PTSDが半減する可能性を示した。恐怖記憶形成の初期段階にある外傷後患者での介入により、PTSDが予防可能であるとすれば、インパクトは大きい。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)